『二人ぼっち』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
終点の駅で、二人ぼっちになった。
あれが今でも忘れられない。
私とあの人以外、誰もいなくて、
その時の温度や空気感、駅構内の夜の明るさ、
まだ鮮明に思い出す。
会いたいなぁ。
驚き隠せずに、ガン見をしたけど、
まさかなぁって思ったけど
よくよく思い出せばあの人で、
また奇跡的に会えないだろうか。
実に、きれいでした。
また会えますように。
◆二人ぼっち◆
じゃらん じゃらん じゃらん
ちゃりり ちゃりり ちゃりり
そんな顔をして心配なんだね?
僕はどこにもいかないよ
じゃらん じゃらん じゃらん
ちゃりり ちゃりり ちゃりり
溢れる涙を拭いてあげよう
大丈夫
君を一人にはしないから
唯一の窓には鉄格子
稲光で部屋が一瞬
光と闇に分かれる
さぁ、ここなら誰も僕たちを引き離すこと
は出来ないよ
じゃらん じゃらん じゃらん
細い足首に錠前
ちゃりり ちゃりり ちゃりり
鍵を持つのは僕
二人ぼっち
ピコンピコンピコンピコン
部屋に通知音が響き渡る。見なくても誰のスマホから鳴っているかはわかっていた。
GRAVITYの広告の女の子のスマホだ。
「スマホ鳴っとるで。」
「知ってるよ。今はあんまりスマホ見たくない気分。」
「ほぉん。」
スマホ依存症であろう彼女がスマホを見たくないとは…珍しい。ずっとその気分が続けばいいのに。
僕と彼女が二人ぼっちになるのを夢見ながら僕はそっとバツボタンを押した。
「コンビニ行かない?」
その一言で近くのコンビニまで歩く。
人通りの多いこの道も、流石に深夜はぽつぽつと家の灯りがついているだけで人っ子ひとり歩いていない。
「なんか、二人だけの世界みたい。あなたと私の二人ぼっちだ。」
『なに言ってんだよ。』
…嘘。
二人ぼっち。
僕とあなただけの世界。
あなたがいればどうだっていい僕にとって、なんて素敵な響きなのだろう。
本当にそうなってしまえばいいのに。
240321 二人ぼっち
あなたと出会うまで、僕はひとりぼっちでした
このまま一生、恋人なんてできないんじゃないかと思っていたけれど、あなたと出会ってすべてが変わりました
僕から見たら、あなたはすべてにおいてパーフェクトで、きっと輝かしい人生を送ってきたのだろうと思っていました
でも、意外にも孤独を抱えていることを知って、胸が痛んだのと同時に、今までよりももっと、あなたのそばにいたいと思うようになりました
この先もずっと二人で生きていきましょう
あなたを愛しています ( by ハル )
【ふたりぼっち】
灯りの消えた街
聴こえるのは遠く風と波の音
瞬く星明かりの下に
君とふたりぼっち
生命の音が途絶えた世界
残された君との時間はあとどれくらいだろう
君を見送るのと
君に見送られるのと
どちらが辛いだろう
出来ることなら
最期は君と一緒に迎えたい
そう願いながら
残された力で君の手を握りしめていた
【237,お題:二人ぼっち】
ずっと一人でいたんだ、もう時間の感覚とか麻痺するくらいずっと
薄暗い闇は僕の存在を覆い隠してくれて、誰も僕に気付かない
人からの無関心も、傷痕から流れる生命の温かみも
慣れてしまうと心地よいもので、暗闇にぽっかり浮かぶ僕を受け入れるように
沼の底のような陰影はどんどん膨らんで大きくなっていった
いつだったっけ、僕が一人ぼっちではなくなったのは
濁った天井をぶち破るようにして、君は入ってきた
転がり落ちるように僕と同じ高さまで沈んでくると、薄く目を開けて色のない唇でそっと笑った
そして無遠慮に僕を掴み出そうとする手とは全く違う、柔らかい温かさがある手で
君はそっと薄いガラス細工に触れるように僕の手を包んだんだ
久しぶりに触れた人間の体温に驚いて、自分がこんなにも冷たかったことにもう一度驚いた
君は僕を外に引きずり出そうとすることはなかった、話しかけてくることもなくて
ただひたすら、僕のとなりに座って僕と同じようにぼーっと船を漕いでいた
不思議とその空間を鬱陶しいとは思わなかった
一人でいいと思っていたのに
その日から僕たちは二人ぼっちになった。
君と二人なら一緒でいい。
必要な君とそれ以外は不必要なもの。
だからずっと耐えてるの。
嫌で嫌で仕方ない。
でも君は絶対助けてくれる。
私の心が砕けても、その欠片を拾い集めて
元に戻してくれる。
本当に大切な人は僅かでいい。
君と二人いれるだけで
広い世界に二人ぼっち。
彼女は毎晩、ある日突然消えた家族を、友人のことを考えて泣いているけれど、
密かに僕はこうなればいいのになとずっと前から思っていた。
中学生が、授業中に教室に入ってきた立てこもり犯を撃退する方法を考えるように。
本来であれば七夕に当たる日に彼女と一緒に短冊を書いた。二人とも「元の世界に戻りますように」と短冊に記した。
僕は彼女にバレないように端っこに小さく
「二人ぼっちの世界が永久に続きますように」と追記した。
お題「2人ぼっち」
ただいまーって、いつもは1人なのに返事が返ってくる。
クローゼットの奥で埃を被った布団を引っ張り出して、
寒いね〜なんてあっためた牛乳を飲んで、くだらない話をして
いつもは1人ぼっちの部屋で、今日は2人ぼっち
「二人ぼっち」
君と私の二人だけ
なんだか、恥ずかしいような嬉しいような
不思議な気持ち
「もっと、側においで」
君に言われた
恥ずかしいけど君に近づく
君の体温が感じられて温かい
君と私の二人ぼっち
『二人ぼっち』
今わたしは猛烈に
腰が痛い
色んな体勢になってみても
腰が痛い
にゃんこのポーズとかしてみるも
腰が痛い
要はめちゃくちゃ痛い
明日は3人もの職員がインフルやら
子供の卒業式やら、3人目に関しては
よくわからん理由で休む予定…
ど…どうしよう
明日はわたしと副部長の二人ぼっち…
わたしがこんな状態で
歩くのもままならないのに
わたしと副部長の二人ぼっち…
仕事が雑な副部長と
腰の痛いわたしが二人ぼっち
役に立たない二人が二人ぼっち
明日は二人ぼっち……
vol.8
二人ぼっちは一人ぼっちとは違う。親友や恋人、家族色んな人がいる。一人ぼっちにも楽しみがある。だけど、二人ぼっちはその倍の楽しさがある。その倍の楽しみとは頑張った努力家などの人しか与えることのできない楽しみだ。 【二人ぼっち】
「い、一時間遅れる!?」
大勢の人で賑わう満開の桜の下。
男はスマホに届いたメッセージに落胆した。
今日は友達数人で花見、のはずが急用やら何やらで欠席か遅刻者が続々。そして今ここにいるのは男と親友のみ。
「まーた待たなきゃならんのか。朝からの場所取りで待ちくたびれたよ……」
うなだれる男の横で親友はごそごそと買い物袋をあさり冷えた缶を取り出し男に差し出す。
「俺とお前、二人っきりの花見も悪くないと思うが」
「二人ぼっちだろ」
コン、と互いに持った缶同士軽くぶつけあった。
親友はたまに変なことを言ってくる奴ではあるが、あれは親友のもつ独特な言い方なのだと男は特に気にしていない。
しかし今日ばかりは二人っきりではなく「ぼっち」であると思った。
二人ぼっち
「君となら、この世界に二人ぼっちも悪くはないね。」
「きっと何もなくてつまらないよ。」
「そうかな?もし本当にこの世界に二人だけ残されたら何をしようか。」
「なにもしない。ただぼーっと何かを考えるわけでもなく日が昇って鳥が鳴いて、花が咲いて、木の葉が枯れて、日が落ちていくのを見る。」
「それだけ?」
「それだけ。」
「…本当は君の言う“それだけ”が一番難しいことなんだよね。」
「わかってるじゃん。」
こんな会話をしたのはいつだったかな。
あなたはいつも本気なのか冗談なのかわからないキザなことを言うから、その度に返事に困るんだ。
あのときもそうだった。
「“この世界に二人ぼっち”か…」
あなたは春にこの世を去った。気づけばもう冬で、春も目前。
結局私だけが取り残されてしまった。
あなたがいない世界は何もなくてつまらない。
何をしていても何を考えていても、無意識にあなたがいた頃の記憶を漁ってしまう。
記憶の中の世界は優しく鮮やかで、現実の痛ましさが際立つ。
「あなたと二人ぼっちの方がましだったかな。」
日が昇って日が落ちて
花が咲いて葉が枯れて
鳥が鳴いて、あなたが笑っていた。
そんな夢をいつまでも見ていたかった。
もうあなたはいない。
暗く閉ざされた心の中で今日も息をする。死のうかと思ったこともあった。でも決心がつかなくて結局やめてしまった。他人といるのが嫌で故郷から遠く離れた辺境の土地で暮らしている。
いつものように井戸に水を汲んで帰ろうとしたら吹雪が吹いてきて私の視界を包み込んでしまった。
誰もいない。
笑いが漏れた。他人と馴れ合うのは嫌いと言っていたのに本当に1人になると他人が恋しくなる自分の浅はかさに辟易とした。
でもそんな思いとは裏腹に体は勝手に人を探し始める。手で虚空をかき分けながら進んで人影を見つけて駆け寄った。安心感と自分への嫌悪感にみたされた。
見つけた人影は雪だるまだった。
お題「二人ぼっち」
「二人ぼっち」
暗い夜の中、二人。
街灯に照らされながら歩く。
こんな事しているとこの世界には
僕と君以外いないように思うようにもなる。
..............いっそ、
いっそこの世界には僕と君以外いらない。
そう思ってしまった。
こんな世界の理不尽や不条理を全て消して、
君と二人。
そんな妄想をしながらまた、歩き出す。
そうだ。そんな妄想しなくても、
この時間は僕と君だけの物だ。
"二人ぼっち"
このまま二人は幸せに生きましょう?
この夕焼けを
前は一人で見ていた
でも今は
君と二人で見ている
お題『二人ぼっち』
暗い狭い部屋に
貴方と私で物語を描いていきましょう
星一つないあの夜空に
貴方と私の星座を作ってみましょう
二人ぼっちなこの世界だから
きっと何もかも、二人の思い通りだよ
ふたりぼっちになれば、さすがに嫌いな人とも仲良くなれるかな?