『二人ぼっち』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
この白い部屋の中で、あなたとわたし、二人ぼっち。
きっかけは、分からない。気が付いたら、あなたがいて、わたしもここにいた。
あなたは喋らない、わたしが懸命に話しかけても。
最初は、あなたも話していたのに。もう、喋らない。
きっと、言葉が通じないの。
つまらない。
これじゃ、一人と同じ。
それでも、あなたは時々ぽつりと呟く。まるで、自分の声が枯れていないか確かめるように。
わたしには意味が分からないけれど、きっと、わたしに話しかけているんだと思う。
それが嬉しくって、わたし、何回もあなたに話しかけるの。
あなたは口を噤んでしまうけれど、わたし、諦めないわ。
いつか、あなたとお喋りできるようになるの。
ヤツは悪魔だ、魔女だ、鬼女だ。
俺がどんなにここから出せと叫んでも、首を傾げて微笑むばかり。
ヤツの甲高いのにずぶずぶした、沼のような声を聞くのはもう嫌だ。何を言っているのかも分からない、俺はヤツの家畜にでもなったのか。
この真っ白い狂気の部屋から逃れようと、ヤツがいる限りはそれも出来ないだろう。
ヤツはあの濁った目で俺が逃げ出さないか見張っているんだ、そうに違いない!
初めはここからの脱出を試みもしたが、数週間でそれは無駄な足掻きだと理解した。
その間、ヤツは俺の行動を見て嘲笑っていたのだ。
ああ、故郷に帰りたい。
頭がおかしくなりそうだ。
ズボンのポケットの中から、シワだらけの写真を取り出す。妻はまだ生きているだろうか。
写真の中にいるのは、俺と妻の二人ぼっち。俺にも妻にも家族はいない。
俺は、妻の顔をそっと撫ぜると、ここから出ることを決意した。
お題『二人ぼっち』
「二人ぼっち」
外では雨が降っている。まだ止みそうにない。
私は彼と二人、図書室で本を読んでいた。
私が本を読みながら小さな声で笑う。
彼が顔を上げ、私の方を見た。
「その本、面白いんだね。君が読み終わったら読もうかな」と彼は言った。私は頷いた。
「私も、君が読んでいる本が面白そうだから読みたいな」
「うん。この本も面白いよ。君もきっと気に入るよ」
笑い合い、また、本の世界へ戻っていく。
時々、小声で話したり、ページをめくる音が響く。
今、この図書室では私と彼の二人ぼっち。この世界には、私と彼の二人だけしかいないと思ってしまう。この時間が、ずっと続けばいいのに。
今から、5年前の、話です。双子の女の子は、母親と、父親は、、もう、すでに天国に、いっていました。双子の女の子は、すでに大人になっていました。一人の女の子の名前は、あいなです。二人目の、女の子の名前は、ゆうなです。今は、二人で暮らしています。それに、ペットは、鳥です。ペットの名前はアンナです。今は、一軒家で暮らしています。ある日、ゆうなが、三つ子妊娠しました。あいなは、三つ子に会うの楽しみだねと言いました。ゆうなも、楽しみだねといいました。続きは、第二巻です。後、これは、第一巻です。
起きたら幼馴染みが「~しないと出られない部屋」とでかでか書かれたスケッチブックを抱えて隣に座り込んでいた。『~』が謎だがここは俺の部屋なので、条件を満たさないと出られないなんてこと勿論あるはずがない。
あまりの状況にどうしたものかと黙り込んでいると、幼馴染みが遂におずおずと口を開く。
「二人きり…だね…」
「怖い怖い怖い怖い」
とりあえずまずは手を繋ぐとかから始めさせてほしい!
"二人ぼっち"
「二人ぼっち」
響きが悪いけれど。
僕は何故か好きだ。理由は説明できないけれど。
「二人きり」
と言う言葉よりかも、孤独感があるけれど。
僕だけを見てくれるような気がする。
ふたりぼっちになったら
きっと どれだけ仲の良い人でも
どれだけ恋しい大切な人でも
きっと気まずいことがある
互いに感情をぶつけ合って
察しあって 気づきあっても
離れたくなる瞬間がくる
だったら初めから
大勢に溢れていていいとおもう
実際 この世界は多数に溢れてる
今この瞬間ひとりぼっちでも
おんなじ境遇の人がいる
会えないし分からないけど
きっと居るよね
だから私は大勢の中のひとりぼっちでいい
寂しい夜にはここに来るし
これを読んでくれるひとりぼっちも居るでしょ
そういうひとりぼっちさん
わたしはそんなあなたがすきです
あなた方が 大切です。
_ ₁₆₈
ある日の就業後、俺はふと感慨にふけった。
「ああ、今日も疲れた。あの人はどうしてるかな、いっこ上の同郷の先輩」
県外派遣で仕事し始めた時、初めて会った地元の先輩。仕事はキツかったけど、彼がいてくれたお陰で、色々な視野が増えた。
気さくで優しかった。でも、俺がカミングアウトしてからは、もう・・・10数年やり取りはしていない。
カミングアウトした当時も、
「そうか、ありがとう。お前の気持ちはありがたいよ」
と言ってくれたのが、今でも尊い。まぁ・・・報われなかったんだけども、俺は、もし再び会うことが出来たら・・・
だから、先輩に会うに恥じない男になっていたい。
だから、想像の中の二人ぼっちだ。
【二人ぼっち】
【二人ぼっち】
この空間には僕と君しかいない。
すぐ手が届きそうな距離に座っている。
手を繋ぎたいなとドキドキしているのは僕だけか。
君は次に歌う曲を探すのに夢中だ。
君の歌声を聴くのも楽しみだが、もっとドキドキな事を想像してしまう我が儘な僕。
その間に君はマイクを持ち、音楽に乗りながら楽しそうに歌っている。
合いの手を入れながら君の歌声を聴く。今はその姿だけで満足だ。
そう、僕たちは今、カラオケルームに二人ぼっちだ。
今日は
君が作る君の新たな物語の始まりの日です
主人公はキミですキミ自身です!
ホントに…
いろんな事があったね
何から話せば良いのか?
わからないくらい…
そんだけ多くの事があったね
ホントにいろいろとね
キミがあの日…
近畿地方に向けてヒッチハイカーになった日
あの日キミが…
はじめて好きなアーティストについて話してくれた日
あの夜に…
キミがはじめて運転する姿を見かけた日
俺の辛い時に…
愛くるしい笑顔を沢山くれた日々
あの暑い日に…
嬉しかった…キミと俺の出会いの日…
どうか今ある自分が幸せと思うなら
それを当たり前と思わずに大切にしてほしい
もし幸せと思えてないなら…
これからゆっくり自分を信じて探して下さい
キミなら大丈夫だよ
あの愛くるしい笑顔は清閑な男になるまで成長したし
その笑顔は身体の動かなくなった俺に希望をくれたんだよ
キミの成長と共に俺の存在が邪魔にならないかと…
不安な時もあったけど…
キミは穏やかな優しい人に成長してくれた!
伯父さんは嬉しいです!嬉しかったんです!
ほんとは俺の知らないとこで…
何かしらあっただろうによぉ……(泣)
謝るとその笑顔に申し訳ないから謝らないから…
だからよ…代わりに…感謝を言うよ!
生まれてきてくれてありがとう
伯父さんの身体が動くまで待っててくれてありがとう
立派な男になってくれてありがとう
優しい大人になってくれてありがとう
キミ自身を大切にしてくれてありがとう
何処にいても何者になろうと味方だから忘れるな
その笑顔で楽しんで此からのキミを謳歌して下さい
卒業おめでとう
伯父さんより
……
時には…
想い出行きの
ガイドブックにまかせて
あの頃と言う名の駅で降りて
昔通りを歩く
何時も風景には
時の名残りが少し…
あるいは…
もしもだ…なんて…
あの人は嫌ったけど…
時を逆上るチケットが有れば
欲しい時がある…
主人公 さだまさし
“二人ぼっち”
前まで、寂しくて、孤独な日々を過ごしていた。
いつも退屈で、誰も私になんかに話しかけることはない。
でも、そんな中、彼は私に声をかけてくれた。
大して可愛くもないのに。
学校で、ボーッとしていると、彼はいつも、
「やっほー!今日はどんな話をしようか?」
と、私に話しかけてくる。
私は、いつの間にか、彼と話す時間が、楽しみになっていた。
今でもそうだ。彼と話すのはとても楽しい。
そんな彼となら、一人でいる寂しさや恋しさを共有していけると思った。
だから、分かり合える彼とずっと一緒に居たい。
二人ぼっち
1人ぼっちは楽だよね。
二人でいる時に苦しいなんて、そんな辛いことあったら嫌だな。
そういう時に二人なのに「ぼっち」となるのかな。
ぼっちって寂しいイメージだもん。
私が自分自身を信じて愛して満たしていれば、1人でも「ぼっち」じゃないと思う。
そんな考えもあっていいはず。
二人ぼっち
窓も無いこの暗い部屋には、私と貴方の二人だけ。
私は貴方の寝顔を見つめている。
ずっとずっと。
貴方は、私の夢を見てくれているのでしょうか?
幼い日の暖かな思い出の中に居るのでしょうか?
それとも…。
眠りに就く貴方に、私はそっと語り掛けた。
答えは返っては来ない。
然程広くない部屋の中に、私の声が虚しく響くだけ。
それでも、私は貴方に語り掛けた。
誰も訪れることのない、この牢獄にも似た場所で。
貴方は眠り続けている。
ずっとずっと。
貴方が居れば、他は何も要らない。
この部屋の中が私の全て。
貴方と私…二人ぼっち。
私と貴方が陽の光の下で過ごしていたのは、
もう余りに遠い日の事。
太陽の眩しさも、星の煌めきも、月の満ち欠けも。
風の涼しさも、土の温もりも、炎の激しさも。
最早、遠い日の記憶になっていた。
私は貴方の隣で、貴方の目覚めを待っている。
何時訪れるとも知れないその時を待っている。
ずっとずっと。
「ふたりぼっち」
白い朝
ひとりより ふたりのほうが寂しいなんて
毎日一人の私に、
話しかけてくれる女の子がいた。
そんな彼女と
今日は一緒に帰っている。
途中、
コンビニでアイスを購入し
夕日の浮かぶ海が良く見える場所に行った。
ここは、彼女の「避難所」だそうだ。
彼女は、家に帰ると両親がいつも喧嘩していて
同じ空間にいるのも嫌なのだと打ち明けてくれた。
いつも明るい彼女に
そんな悩みがあるとは思わなかった。
「だから学校でも、いつもどこか
一人な感じがしてたんだー」
「でも𓏸𓏸ちゃんに出会って
この人ならって思ったの」
「私、あなたを選んだの
''この人といれば、一人ぼっちじゃなくて
二人ぼっちでいられるかも''ってね笑」
そう言って笑う彼女を見ていると、
私も自然と笑顔になった。
''二人ぼっち''
いい言葉だなぁ、笑
『二人ぼっち』
謎の空間に閉じ込められた
悪役令嬢とメインヒロイン。
『××しないと出られない部屋』
扉の上に掲げられた看板には
そう書かれてあった。
びくともしない扉を前に悪戦苦闘する
悪役令嬢と、はしゃいだ様子で部屋中を
探索して回るメインヒロイン。
「ねえ、きてきて!おっきなお風呂があるよ!」
彼女に手を引かれて行った先には新品のように
綺麗なバスルームがあった。
ここはキッチンやトイレまでもが設備されており、
キッチンには野菜や果物、パンやチーズや卵、
保存用の肉に魚、調味料や香辛料が置いてあった。
「ここで暮らせそうだね!」
声を弾ませて話す彼女に悪役令嬢は頭を抱えた。
それから彼女達は、用意してあった食材でごはんを
作って食べたり、一緒に泡風呂に入ったりした。
キングサイズのベッドの上で横になる二人。
(セバスチャンはどうしてるかしら…。
私が突然いなくなって、きっと心配してますわ)
隣でメインヒロインがモゾモゾと動いている。
「あら、あなたまだ起きていらしたの」
「えへへ、なんだか楽しくて」
「楽しい?」
「うん。友達の家にお泊まりしに来てるみたいで」
「呑気ですわね~。一生ここから
出られなかったらどうしますの?」
短い沈黙のあと、彼女が囁いた。
「あのさ、さっき看板に書かれてた事
試してみない?」
悪役令嬢はその言葉を聞いて飛び上がった。
「あなた、本気で言ってます?」
「うん、……貴女とならわたし、
してみたいなって思ってたの」
くっ、私が男性ならば
イチコロで参っていた事でしょう。
ですが、彼女がそうおっしゃるのならば、
私も覚悟を決めねばなりません。
「お、お覚悟はよろしくて……?」
「はい……」
悪役令嬢は彼女の顎をクイッと持ち上げ、
青い瞳を見つめた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
目の前でお父様がラーメンを啜っている。
「な、なんですのっ?!」
状況がわからず、悪役令嬢は辺りを見回した。
先程までいた部屋も、メインヒロインの姿も
どこにも見当たらない。
「今まで見ていた光景は?」
「ここは、深層心理で強く意識する相手を
映し出す空間。つまりお前はずっと
幻と対話しておったのだ」
「なっ?!ま、幻……?」
「左様。それに気付かぬとは、まだまだ
修行が足りていないようだな。我が娘よ」
父から告げられた真実に打ちひしがられ、
その場に蹲る悪役令嬢。
深層心理で強く意識する相手を映し出す……。
彼女が?まさか!ありえない!
……いえ、ありえますわ。
きっと私の悪役令嬢としての血が、細胞レベルで
メインヒロインを憎み、妬み、嫌悪しているのだ。
そうに違いない。
悪役令嬢は心の中で、
メインヒロインに対して闘志を燃やした。
待っていなさい、あなたを倒すのはこの私です。
※××→決闘(デュエル)
こんなに沢山の人がいるのに、私の事を知っているのは君ただ一人。
こんなに人で溢れているのに、私の目に映るのはお前だけ。
都会の雑踏。すれ違う人の群れはみんなモノクロで、耳に入る音も意味を成さないノイズでしかない。
砂漠に一人でいるのと大して変わらないようなこの街で、ただ一人色彩を、意味のある音を、私にもたらしてくれる人。
灰色の海を一人で漂うようにして街をさまよっていた私に、眩い色彩と意味を成す声をもたらした男。
「会いたかった」
同時に呟いた言葉の奥に、隠された意図はきっと正反対なのだろう。
でも、それでも。
君が。
お前が。
きっと私の生きる意味になる。
END
「二人ぼっち」
『二人ぼっち』
─ ひとりぼっちの「ぼっち」を二人で使うなんて、なんかずるいよ。「ぼっち」はひとりぼっちのものだもん!ずるいよずるいよ。 ─
と、ひとりぼっちが駄々をこねてます。
なぜなら、二人ぼっちは、寂しさも心細さもないからです。ひとりぼっちが一人で抱えるものの中には、二人になったとたん消えるものもあります。
ひとりぼっちはいつも一人で抱えているのですから、せめて「ぼっち」は返してあげましょう。
二人のぼっち。
出会って
惹かれて
くっついて
今ではもう二人ぼっち。
【二人ぼっち】
2人ぼっち
1人ぼっちは孤独
でも2人なら孤独じゃない
嫌な時、愚痴を言い合い
悲しい時、気持ちを共有し
嬉しい時、一緒に喜び合える
今、孤独を感じる
この孤独を共感し合える友が欲しい
【二人ぼっち】
独りより、ふたりが良い。
二人ぼっちなら、なお良い。
あなたを誰かに掠め盗られるくらいなら、
ふたりっきりが良い。
そんな女々しさも、あなたは吹き飛ばす様に笑うので、つられて笑ってしまう。
似た者同士の二人は、世界で二人ぼっちになっても、きっと変わらず二人ぼっちで過ごすのだろう。