『ジャングルジム』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「ジャングルジム」
ジャングルジムには鬼ごっこや上まで登れる競争をした思い出がある。
今は遊具で遊ぶこともないけれど、
公園の横を通ると懐かしい。
昔は、青空のもと遊んでいた。
今は、夕暮れの空を眺めるための1番上まで登りたい。
夕焼け展望台。
時間を忘れてゆっくりと。
ジャングルジム。
ジャングルジムは
本当に細いのに
太陽に向かって
グイグイ
登ってく。
お母さんの
「早く帰ってきてよ」って
言われてても。
【ジャングルジム】
家の中はどこか狭苦しくて、一言近くの公園に出掛けると玄関で叫ぶように言ってから、返事も待たずに外に飛び出した。
もしかしたらお母さんが心配して玄関から飛び出してくるかもしれない、とドキドキしながら道を駆ける。時々後ろを振り返って、誰もいないことを確認すると心のドキドキが少なくなって少し残念に思う。
いや、別に追いかけられたかった訳じゃないし、別にいいんだけどね。
全力で走ってきてぜぇはぁ言う口を休めるように、小走りにスピードになる。
歩かないと到底使ってしまった体力は戻ってきそうになかったが、もしかしたらまだ追いかけてきてる途中かも、と思うと走る足を止められなかった。
太陽が熱い。風が涼しい。
まだ夏を抜けきれてない暑さに少しイラつきながら、全身で感じる風の心地よに身を委ねる。
あ、ここの道は右から行ったほうがちょっとだけ早い。
真っ直ぐ走っていた足をぐっと右に向けた。
先程の車が通れる大きさの真っ直ぐな道とは打って変わって、グネグネ曲がった自転車ひとつが通れたら御の字の道を走る。
時々別れ道があったが、何度も公園に行っている自分の足はもう考える間もなく正解の道を選ぶ。
そろそろ体力の限界だ、というところで、やっと公園の入口に着いた。
はぁはぁと膝に手を当てて息を整えながら公園の中を覗く。
誰もいないことと、ついでに不審者が何処にも隠れてないことを確認して、走り過ぎで少し震える足を無視して公園の中に入った。
取り敢えず座って休もうと、目の前にあるジャングルジムの中に入って棒に腰掛けた。ベンチに座らなかったのは、前に鳥がフンを落としているのを見たから。
ジャングルジム捕まっている手から鉄の冷たさを感じながら、足をブラブラとさせる。
火照った体にもっと風が欲しくなって、ジャングルジムの一番上を目指して登ることにした。
檻のようになっている鉄の棒をよじ登って頭を上に出すと、新鮮な空気が吸えたような気分になる。ジャングルジムの中はスカスカだから別にそんなことはないんだけども。
頭を出したジャングルジムの頂上に体を引き上げて、落ちないように注意しながら横になる。
場所が高くなったぶん風が強く吹いているように感じて心地よかった。
でも、遮るものがひとつも無くなったぶん太陽はジリジリ肌を攻め立ててくる訳で。
強い光を目前にした目がチカチカして、思わず手のひらで太陽を覆い隠す。
それだけでも大分と抑えられた陽光に少し安心していると、自分の手のひらだけでは抑えられずに指の間から漏れていた光がスッと消える。
何だと思って上に上げていた手を下ろすと、太陽が雲に覆われて見えなくなっていた。
ジャングルジム
ブランコ
いつも誰かが遊んでたから遊べなかった。
理由もなく何故かバイ菌扱いされていじめられてた幼き日々。
何故そんなこと言うの?
言い返せなかった自分が何か悔しい。
「ジャングルジム」
幼少期に通っていた幼稚園が閉園したらしい
ブランコや滑り台、ジャングルジム。園で飼育していたうさぎと亀。色々と思い出すが、一番印象的だったのは園庭に咲く立派な藤棚である
あの藤の花がもう見られないのは、なんだか少し寂しい
眠りから目覚めるとジャングルジムの上にいた。
鉄の棒に腰を掛けている。
よく落ちなかったなぁとぼんやりとした頭で思う。
周囲は霧に包まれていて、つま先くらいまでの範囲しか見えない。
お陰で高さの恐怖はない。
何故か胸に白熊のぬいぐるみを抱えている。
つぶらな瞳がとても可愛い。
「どうしてこんな所でぬいぐるみといるのだろう?」と疑問に思っていると、白熊が喋り始めた。
「ようこそ、コンフォートゾーンの外側へ」
白熊は見かけによらず紳士な声をしている。
意外と好きな声かも。
おっと、声に気を取られている場合じゃなかった。
コンフォートゾーンと、その外側とは一体何だろうか。
疑問をそのまま口にすると、白熊はウンウンと頷いた。
「コンフォートゾーンとは貴方の下にあるジャングルジムのことです。普通は道なのに、貴方はこんな形をしている。変わった方だ。しかもコンフォートゾーンの中にパニックゾーンまであるだなんて不思議ですね」
「普通は道なの?」
「そうですね、一本道の方も多いです。真っ直ぐ進めば抜けられる──そういうものなのです。こんな複雑で、高さもあるような方を見たのは初めてですよ。よほどコンフォートゾーン暮らしが長いか、複雑なものをお持ちなのでしょうね」
「あの、話の腰を折るようで申し訳ないんだけど、さっきから言ってるコンフォートゾーンって何?」
「簡単に言うと安全地帯です。心が安定しやすい場所ともいいます。そのコンフォートゾーンを抜けると人は成長するのですよ。ここはその境目です。さて、次のゾーンへご案内するその前に」
そう言うと白熊がぎゅっと抱きついてきた。
フカフカとした手触りが気持ちいい。
「不安が取れるでしょう?貴方は最近大きな不安に見舞われてきた。コンフォートゾーンを抜ける為に必死になって取り組んできた。なので、これはサービスです。貴方の不安を全て取ってあげましょう。他の方には秘密ですよ?」
白熊がさらにぎゅっと抱きついてくる。顔を埋めるようにして抱きつくと、心がポカポカとしてきて体が楽になっていくのを感じた。
心なしか体も軽い。
体全体に広がっていく安息感に息をついていると、白熊が体から離れた。
フカフカとした柔らかさが無くなったはずなのに、未だに柔らかくあたたかいものに包まれている感覚がある。
「覚えておいてください。それが安心です。ここに来る過程でも、何度も人から貰ったでしょう?」
そう言うと、白熊は膝からピョンとジャンプし、ふわりと空を浮かんだ。
白熊のつぶらな黒い瞳が優しく輝いている。
「うん、覚えてる。あたたかくて涙が溢れて止まらなかった」
「その事を、忘れてはいけませんよ。御覧なさい。あの先に次の案内人がいます。見えますか?」
白熊はそう言うと、フヨフヨと浮かびながらある方角を丸い手で指さした。
白熊の指し示す方へ目を向けると、霧がサッと晴れていき、ジャングルジムから伸びる一本道が現れた。
一本道を照らす光の中に、人影がある。
「ずっと、首を長ーくして貴方を待っていたんですよ。声が枯れてしまうのではないかと心配になるくらい、貴方の事をずっと呼んでいた。大抵の案内人は気が短くて、見捨てる者も多いのに──良い人とご縁がありましたね」
「私は恵まれているんだね」
「そうですよ。だからこそ、沢山、沢山感謝をしなくてはいけません。案内人は、心も沢山すり減らしているはずです。早く行って安心させてあげてください。良いですか、いつでも感謝の心を絶対忘れてはいけませんよ」
白熊の真剣な言葉に、何度も深く首肯した。
「いってらっしゃい。次のゾーンへ。大丈夫。貴方の痛み苦しみは、もう全て取れているから。まっすぐ、おいきなさい。彼処が貴方の道です」
白熊に促され、光の中で佇む人の元へと走っていく。
走るたびに光が弾ける。
光の色は黄金、走る道は青。
胸に宿るは穏やかな桜色。
どこからか「────」と言う声が聞こえた。
優しいその声をかつて何度も何度も聞いていた。
ああ、やっと言える。
「ありがとう!!待たせてごめんなさい!」
────────────────────────
ジャングルジム
僕は小学校の頃、ジャングルジムで、
とある女の子と毎日遊んでいた。
しかし、中学、高校、とどんどん大人になっていくとその子と連絡を取らなくなっていた。
だが、20歳を超えたあの日、僕はあの子との約束を思い出した。
"20歳超えたらさ、ここの公園にまた集まろうね!"
"うん絶対ね!"
その日、僕はあのジャングルジムに向かった。
「あ。」
僕は思わず声を漏らしてしまった。
あの長くて綺麗な黒い髪の毛、肌は白く、美しい瞳。
あの子だ。
そう思った。
僕は声をかけ、その子は振り向いた。
"20歳超えたら、ここに集まろうって約束覚えててくれたんだ。"
あぁ…この透き通った声変わってないな。
「もちろんだよ。」
"じゃあもう1つ。約束覚えてる?"
あれ、約束したのはそれだけだったんじゃ。。
"20歳超えたら…"
ジャングルジム
人生は複数の手段でゴールまで進んでいくものだと思う。ジャングルジムで例えるなら、ジャングルジムはどこから昇っても最終的には同じところに着く。それと同じで、どこをどう踏み間違えても踏み間違え無かった時とおなじ結果になる。ただ手段や出来事が違うだけだ。だから失敗は恐れなくていい。たとえ失敗しても結局は成功した時と同じ場所に着くのだから。
【ジャングルジム】
何にも無い空き地だった場所に
少しずつ人が集まって
いつの間にやら遊具が出来てた
ジャングルジムはそのうちの一つで
誰が1番に上に行くのかを競う場所だった
手を滑らせて地面に叩きつけられる人もいれば
軽々しく器用に登って頂上に着く人もいた
僕はそれを下から見るのは首が痛いからと
いつもの空き地に近かしい遊具の場所に
走って目を逸らした
このジャングルジムのシステムがこんなにも
今に影響するなんてその時は思っても見なかったから
2024-09-23
ジャングルジム…
小学生時代に見た風景の一部。
いい思い出など無く、学校は大嫌いだ
った。
特に5〜6年生位の、女になりかけた
女子は最低だった。
運動神経のいい女子2人は仲がいいの
に時々喧嘩をする。私はその時だけ、
どちらかに呼ばれ、期間限定の親友に
されるのです。
それが何回も繰り返され、いい加減に
してよ と言えずただ悲しかった。
そんな思いをした風景の中にジャング
ルジムがあった。
何十年経っても嫌な思いをした風景は
覚えているものです。
《ジャングルジム》
動物みたいに登る 気分はボスザル 等しい長さの直線が直角に交わる交わる交わる交わる…… スケルトン カラスが一羽止まる、《鳥》の恐怖が幕を開ける
「こわいよ、ねえ、おにいちゃん、まってよぉ」
「ガハハっ!怖がりだなオマエは!」
「うう…」
「ほら、オレの手に掴まれ」
「あっ、」
「ほら、登れたじゃんか!」
「…!!」
おにいちゃんのちから、すごいなぁ…
「ねぇ〜おにいちゃん!おえかきしよ!」
「あー、ごめんなぁ、」
おにいちゃん、ずっとへやにいる…なんでだろう
「オレのことは良いからさ、お友達と遊んで来いよ、な?」
「はぁ〜い、」
おにいちゃん、どうしちゃったんだろう
あれ、おうちは?
めらめらって、してる
あかいくるま、しろいくるま
「家の中には子供がいたんだってぇ」
「えぇ〜?その子、どうなったの?」
「さぁ、救急隊員の方が戻るのを待つしかないわぁ」
、?なにいってるの、このひとたち
「あら、君、どこの子?」
「えっ、あ、」
「あ…」
「あらごめんねぇ、泣きやんで、ほらぁ」
「ねぇ、もしかして、ここの家の子じゃない?幼いし、家の中にいる子の妹とか…」
「えぇっ?」
「ねぇ、君、お兄さんいる?」
「うっ…くずっ…いる、」
「まさか…本当に…」
数年後⸺
「お爺ちゃん、お墓参りに行ってくるね」
「おぉう、気をつけてなぁ」
後々わかった。お兄ちゃんは自らこの家を燃やした。
私は気づかなかったけど、私達の親は毒親というものらしい。
お兄ちゃんは私を守るためにやったのだろう。
お兄ちゃんへ、私は今、お爺ちゃんと暮らしているの。
ジャングルジムにも一人で登れるようになったよ。
友達もいっぱい増えたよ。
私、今、幸せだよ!
お兄ちゃんの分も精一杯生きて、これからももっともっと幸せになるから。
見守っててね⸺。
いつも一緒に帰る友達が
知らない人と並んで歩いたので
久しぶりに遠回りしようと
少し寄り道をした
昔はよく通った道
自分より遥かに大きかったジャングルジムは
なんだか縮んだのか
私が大きくなったのか
分からなくともぼろぼろで
きっと来月には無くなっているだろう
世は残酷なもので
楽しいものから消えていく
彼もきっと
来月には傍から居なくなっているだろう
滑り台はあんまり好きじゃなかった。
お尻が痛くなるから。
でもブランコは好きだった。
上を向きながら漕ぐと
空を飛んでるみたいだったから。
酔うけどね。
今は背も高くなって、
手を伸ばせば雲に届きそう。
でも中身はまだ子どもで、
ただのワガママガールだ。
そんな私でも夢があった。
声優になりたかった。
しかし、車に跳ねられ
声が一生出ないと言われた時は
酷く落ち込んだものだ。
今は立ち直ったような言い方をしたが、
もちろんまだショックで、
公園のベンチで遊具を見つめる毎日だ。
ただ、
今日は何か遊具で遊んでみたいと思った。
ブランコをしようと歩いたが、
ブランコまでの道に
ジャングルジムがあった。
カラフルで棒の量が多く、
高くまで登れるようになっている。
なんとなく登ってみると、
上からの景色は
とても綺麗だった。
そう。
事故の時も綺麗だった。
跳ねられた時、
吸い込まれそうな青と
霞んだ水色の空を見た。
あと覚えてるのは
焼き付くような痛みと、
喉ら辺を打って吐血した血の香りと、
唐揚げの匂い。
近くの家の晩ご飯が唐揚げだったのだろう。
思い出すとお腹が空くし、
喉が痛むし、
もう散々だ。
でも空の色を思い出すためなら
仕方ないのかな。
夢を全て持って行ってしまった車を
私は許すことは出来ない。
信号無視にながらスマホ。
しかも不倫相手とLINEしてたなんて。
そんなクズみたいな人が運転する車に、
なんで私が。
声にならない声と共に
目から涙が溢れ出した。
いい歳した人がジャングルジムの上で大泣き。
ちょっと恥ずかしい。
入院中、
私が寝る前に母は必ず
"Good Midnight!"
と言っておでこにキスをしてくれた。
Good Midnight!の意味も教えてくれて、
母は私の光のようだった。
今は泣いた方がいい。
外だからって泣くのを我慢しなくていい。
泣けなくなる前に泣いておけばいい。
母はそんなことを言ってたっけな。
ありがとう。
あなたの言葉に救われたよ。って
生きてるうちに言えてたらな。
ジャングルジムのてっぺんに登って、世界を見下ろした。
小学校の校庭は、あの頃の自分にとって世界のほとんどだった。
男女がいて、年の違う人達がいて、好きな子がいて、嫌いな子がいて、知らない子がいて、それですべてだった。
ジャングルジムのてっぺんに登れば、それらをすべて支配した気持ちになれた。
這い上がってくる奴らを蹴落とし、王様として君臨するのは気分が良かった。
玉座は渡さない。この休み時間の間だけでも。
ふんぞり返り、空を見上げる。
まだまだ、世界は広かった。
でも今は、この砦を守ることで精一杯だ。
突然バランスを崩し、足を滑らし、真っ逆さまに地面に落ちた。
いつかこんな時が来るとは分かっていたが、代償は思いのほか大きかった。
子供達の、そして先生の叫ぶ声。
しばらくして、遠くから救急車のサイレンが聞こえてくる。
僕の城へ、たくさんの大人達が踏み込んできた。
許しがたいが、助けて欲しい。
鉄棒で作られた迷路を抜けて、救世主は現れる。
ノートルダムの鐘が鳴り、民衆は大聖堂へと吸い込まれていき、僕は白馬の引く馬車に乗せられて、ナイチンゲールの待つ聖トーマス病院へ。
…ああ、少し頭を打ったようだ。
ジャングルジムの思い出。
小学生時代の、日常のひとコマ。
軽い脳震盪と、右膝の擦り傷。
一日病院で過ごして、次の日は何事もなかったように学校へ。
僕のあだ名は、「ジャングルの王様ジム」、略して「ジムキング」となっていた。
…うん、悪くない。
ジャングルジム
数年前、私が小二だった頃。
私は運動が大好きで、
特にジャングルジムが好きだった。
一番上に登れた時の達成感と優越感は、
今でも忘れられない。
もう無くなっちゃったけどね。
あと一回くらい登りたかったな。
小さい時は、上から見える景色がとても高く見えた。
少しお空に近くなった気がして、手を伸ばす。
ふと最近通りかかった公園で、懐かしいと思い
ジャングルジムに登ってみた。
そよそよと肌を撫でる風と、白と青の素敵なコントラストが懐かしさを蘇らせる。
どことなく、変な気持ちになり苦笑いをして
昔と同じように、空へ手を伸ばした。
あの時とは、また違う気持ちで。違う思いで。
私も歳をとったな。
そう一言つぶやき、公園を後にした。
貴女が幼かった頃、貴女は遊びに夢中になるあまり、日が暮れてお友達が帰ってしまったことにも気づかなかったことが何度もありましたね。
いつの間にか一人になっていて、ジャングルジムの影や公園の向こうの森から怖いものが出てくるような気がして、慌てて逃げるように帰ったものです。
そのくらいに、何かに夢中になっていいのです。
何もかも忘れて、誰が隣にいようといまいと、自分のやりたいことを目を輝かせてひたすら行う。
そういう生き方をして、良いのですよ。
_ジャングルジム_
「おぉすげぇ!」
暑い夏には丁度いい涼しい風が吹き抜けてく。
今日は諒と一緒に、森へ探検しに行った。
森はどことなく木が生い茂っていて、
色んな植物が咲いている
「なぁ優!さっきあっちにリスみたいなやつが木の上登ってったぞ!!」
キラキラとはしゃぐ諒を見て僕は、なんだか可愛いな。
と、諒の話を聞かずにホッコリしていた。
森の中は凄く荒れていて、
もうずっと昔から整備されてないような、そんな森に男子2人で入っていいのだろうか。
優等生みたいな考えは諒と一緒に流した。
僕は、危険で危ない、所構わず何処でも、諒と一緒ならどこへだって行ってもいい。
諒といれるなら、それだけでいい。
そんな考えが、いつしか溢れていた。
「、、、?どーした優。なんか今日ボーッとしてるような。」
すると、諒は心配するかのように、
ずいっと顔を近ずけて僕の顔色をうかがった。
「んぇ?!そんなことないよ!元気元気!」
「そーかぁ?具合悪くないか?気分悪くなったらいつでも言えよ。」
そう言い、諒は僕にさっきまでとは裏腹に、
心配げな優しい表情を向けた。
「うん、、、!ありがと!」
直ぐに顔を背けたのはすぐの事。
、、、さっきの心配したような、優しい顔、
ものすごく可愛いと思った。
この顔、誰にも取られたくないなぁ、
こっそり、バレないように、
また気持ちを隠す。
具合が悪いのはきっと諒のせい。
これはきっと、恋なんだ、
「ねぇ、ジャングルジムのぼろっ!」
「いいね、高いところから校庭を見渡すんだっ!」
その時の僕たちはとても純粋で、明るくて、なんでもできそうで。
...あの頃に戻りたいよ。
ねぇ、いつから?いつから変わってしまったの?...わかってるのに、認めたくなくて。
わかんない、わかんない...わかんないわかんないわかんないわかんない
「僕は、悪くない」なんて、認めたくないだけの、言い訳をして。
また、現実逃避。
「ねぇ、死ぬときってどんな気分なのかな?」
そう君が言ったときに、止めれば良かったかな
「やめときなよ」
こんな簡単な言葉じゃ、だめだったかな
...なーんて、今さらだ。...もう、終わったんだ。
危険なものは壊す、なんていう、学校の意向で
今はもう、思い出のジャングルジムが跡形もなく消えている。