『すれ違い』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
最初から分かってはいた。
あ、この人僕のこと好きなわけじゃない、って。
でも、それでもあなたのとなりにいられるならそれでよかった。
虚像でもよかった。
なのに、最近はあなたのとなりにいるとくるしくなる。
吐いても吐いても醜い感情が喉の奥から止めどなくて。
付き合っているのに、僕の片恋。一方的。
吐き出したすきはやっぱり僕を苦しめる。
「…今日は、ありがとうございました」
小さく頭をさげた。
「…いーえ」
やっぱり返事は冷たくてなんの温度も感じられなくて。
ささくれ立つ心がくるしい。
久しぶりに連絡を入れた昨日のこと。
適当にデート…デートもどきをして、別れ際。
「今までごめんなさい」
恋人という名で縛っていて、ごめんなさい。
自分勝手で、ごめんなさい。
「…別れましょう」
ぐっと唇を噛んで下を向く。
油断すると溢れてしまいそうだった。
「…なんで」
「っ、な、なんでって……」
いやだ。やめて。
いつもみたいに、あそ、とか、ぜんぜん分かってなさそうな分かったでいいんだよ。
心が抉るようにつらくなる。
「もう、さすがに無理かなって…やっぱり両方が釣り合ってないとだめ、みたい」
「…あそ」
「っ、」
突き放されたら突き放されたで、苦しくなって。
…ああもういやになる。どこまでも自分勝手。
─すれ違い─ #99
(昨日投稿したと思ったらできてなくて、書いたやつなくなってるし、やっと満足のいくもの書けたのにぃって一瞬で目が覚めました。まあいいか、と思い付いたもうひとつのほう書いときます。
てか連絡した次の日にあってくれてるとこ見逃すなよ、主人公くん。めちゃくちゃ好きじゃあないか)
『すれ違い』
こう聞いて
あなたなら何を想いますか?
辞書では
「触れあうほど近くを反対方向に通りすぎること」
または
「時間や位置がずれて、会えるはずが会えないこと」
と記されている
私のこれまでの経験上
想うことがひとつある
それは『すれ違い』は起こるべきして起こる
また「出逢い」も起こるべきして起こる
ということ
すれ違う者とはすれ違う運命であり、
成長をするための通過点でしかない
そして一度『すれ違い』が起きると
修復は難しい
その事を私はよく知っている
お互い想いあっていたとしても…
お互いの価値観や性格の不一致は
どうすることも出来ないことを知っている
それが例え家族であろうとも…
そして
家族でなかろうとも「出逢う」べきして「出逢った」者は
家族以上の繋がりや一体感を感じるのだ
血の繋がりなど結局のところ関係ない!
だから虐待の連鎖は止まらないし
かと思えば
ちゃんと養子縁組をして幸せな人もいる
これが私が出した答えだ
私が精神的な虐待を受け
全くの他人と繋がり合えたという実感を
体験したからだ
別に安心できる存在は
帰る場所は家族とは限らない
私のように最初からない人もいる
最初から『すれ違い』続ける家族もあるのだ
残酷だが仕方がない
ならば見つけるしかないのだ
『すれ違い』が起こるなら
沢山の「出逢い」を感じよう
そして自分の直感を信じるのだ
後先考えず、直感的に何かを感じる者は
きっとあなたを大切にしてくれるはずだ
握った手を中心にくるり180度。
お互いの位置を入れ替えて、やっとわかる事もあった。
もう一度くるり。
少しだけなにかが変わって、ほぼ元通りに戻ってこれた。
手を取り歩み寄るのが怖い時もあるけれど。
まるであさっての方向に離れていくのはもっと嫌。
2
カーテンレールの上で渋滞を作る猫みたいに
柔軟さと超バランスで強引に乗り越えられたら
なにも気にせずにくっついてぬくぬくと
「すれ違い」
すれ違い
敢えてすれ違いましょう
トラブル回避
これが一番。
何をしても無駄と知っているから
人生を勿体ないものにしたくないよね
敢えてすれ違いましょう
トラブル回避
これが一番。
僕には救う力がない。
誰かを救おうと手を伸ばしてもそれは全部全部無駄な行動で終わって。
何がしたいんだろ、僕。
何もかも無駄なことしかしなくて。
だから生きてる意味なんて見つけられないんだよ。
逆に、僕に差し伸べてくれる手はなくて。
あるわけもないけど。助けてって叫んでも、もう手遅れで。ただ叫び声が響くだけ。
何もできずにただただ落ちるだけ。
この行動も無駄。
分かりきってることをしてる。無駄だろ、なんでするんだよ。そんなのとっくに分かってるくせに。
だから僕はうちのことは偉いと思う。全てに諦めをつけて。
「友達に信用も信頼もしてない」って。「ただ多少情があるだけ」って。
僕にはできない。
誰かに情をすることなんて。昔はできたのかもしれないけど、今はなお無理。
どれだけしたくても無理なんだよもう。
この病気を自分でしたことだろ。もう無理なんだよ、どうしようもできないんだよ。
消したくて消えるもんでもない。気持ちの問題でしかない。
何かきっかけがあれば気持ちなんてすぐ変化する。落ち込むこともあれば喜ぶことだってある。
今更誰かと仲良くしたいだなんてもう無理。人間との関わり方なんて知らないんだから。
どうしようもできない。うちみたいに諦めるしかなくって。
でも、分からないけど、諦めたくないなんて無駄な気持ちもあって。
もうどうすればいいかなんてもう僕だけじゃわかんないよ。
きっと、他の人から見たら
いいお父さんなのかもしれない
そこそこ裕福な家庭で
贅沢してるって
思われるのかもしれない
でも実際家族の立場になってみろ
そんなこと欠片も思わなくなるから。
お母さんと私しかやらない家事
本人は自覚は無いんだろうけど
俺は仕事で疲れてる
女が家事をやるんだ思考
少し掃除しただけで家事をやったと思い込んでる
でも実際は
食べたものは一生やりっ放しの癖して
弟が食後スマホをいじり始めるとすぐ怒る
自分は部屋も身の回りも片さなくせに
弟が片さなかったら怒る
私には少ししか言わないのは
知らない。
ただ今すぐにでも殺してやろうかなんて考えてる
自分に夢がない、あとは死ぬだけのしがらみなら
今。殺してた。
「老害よ。ただの老害なんだから、
スルーしなさい。貴方が牙を剥く必要は無いの」
【うちは母しか勝たん】
あの店で目が合った時はあの子に似ていると思った。でもあの子もいるから無理だと思って諦めた。けどその翌日同じ店に足を運んだ。その時はあの子はいなかった。「…もういないんだ」すれ違う運命だったんだ。落ち込んだ。なぜあの時攫わなかったのかと激しく後悔して仕事も手につかなかった。
すれ違ってしまった1週間後再び相見えるとは。気づいたら「この子を下さい!」と叫んだ。これがモルモット「小次郎」との出会いである。
言葉も出会い方も終末のすれ違った。ただそれだけの事気にもとめてなかった。間違えたな、コイツ今ミスったな、とか思ったけど特に意識もしてなかった。無自覚のすれ違いだったからだ。コイツが死んでも特に何も思わなかった、そういやこういうやつだったな、コイツらしい死に方だな、とかそれくらい。
でも自分が自分らしい死に方を走馬灯を見た時、ふとコイツが浮かんでしまった。こうすれば良かったのにな。って。
目の前で笑ってるコイツは今どう思ってるのか。そうやってまたすれ違ってしまう。
「学園一の美少女は平穏を望む」
クラスの女子たちが歓声をあげる。
校庭で男子たちがサッカーをしていて、彼がゴールを決めたのだろう。
今すぐ窓に駆け寄りたいのを堪える。
「やっぱ、王子かっこいー!」
『王子』というのは彼のあだ名だ。
生粋の日本人で庶民なのに、なぜかそう呼ばれている。
彼の活躍に湧くクラスメイトとは対照的に、自分の席に座り本を読んでいる私。
それを見て、友人はため息をついた。
「ほんと『王子』に興味ないのね。勿体無い」
そして、このあと言うことは、誰も、いつも同じ。
「二人並べば美男美女で絵になるのに」
私は図書室に行くからと席を立ち、廊下に出た。
学園一のイケメンでサッカー部のエース。性格も良く、友人も多い。しかも成績優秀で東大現役合格も夢ではない、と言われている彼。
そんな男女共に人気ナンバーワンの『王子』に、私はまったく興味がない──ということになっている。
図書室のある別館へと続く渡り廊下に出ると、ひんやりとした空気に気持ちも引き締まるような気がした。
窓から見えるのは、澄んだ青い空。
向こうから、彼が歩いてくるのが見えた。
珍しくひとりだ。
一歩、二歩、三歩……
だんだんと近づいていき、目を合わすことなくすれ違い、遠ざかっていく。
平穏な学園生活を維持するため、高校では他人のフリをする。
それが、私が彼と交わした約束だ。
────すれ違い
歯車が一つずれるだけで、噛み合わないすれ違いの日々
私の本当に伝えたいことは、私のせいでつたわらない
もどかしい思いを抱えながらも、日は上り、そして沈んでいく
私は一体、何がしたいのだろうか
自分がどんどん嫌いになっていく
すれ違いに君と目が合う
お互いに駆け寄る
今日も君に会えた
君をなでくりまわしたい
でも君は気まぐれだから
私の手をかじるから
優しくゆっくりなでるよ
もう、君の元へ帰ることはないから
安心してくれていいよ。
当てつけのように言葉を紡がなくていいよ。
『すれ違い』
〈すれ違い〉
おねがい。わたしは誓って、あなたを裏切るような真似をしていない。
あなたは、振り返るべきだ、引き返すべきだ。向き合うことを恐れていてはいけない。嫌なことに向き合うことこそ人生だ。
わたしは何もしていない。わたしはあなたを裏切らない。わたしの腹を裂いてなかを掻き出したって何にも出てこないんだよ。あるのはあなたへの愛だけだ。
なあ、あなたを失ってしまったらどうしたらいい。今さら、暗闇なんか歩けっこない。
わたしのひかり。わたしのみちしるべ。
おねがい。どうか、はなしを聞いて。どうか、どうか。
あなたから見る視点と
こっちから見る視点は
別々だ
別の捉え方をして、別の感情を抱いて
すれ違いが始まる
そのすれ違いが私たちを遠ざける
『すれ違い』
私はあなたが大好きだったのに。
いつからこうなったんだろう。
わかってる。私が冷たくしたからだよね。
でも違うんだよ。好きだから素直になれなかった。
言い訳なんてもう通用しないけどね。帰ってきてよ、、
「すれ違い、スレ違い。ゴマ『すれ』って言ってるのか機密情報入りUSBスって来いって話なのか。
距離ですれ違ったか心理的にすれ違ったか、言葉の意味が違ったって『すれ違い』もあるわな」
あとはなんだ。「すれ違い通信」?某所在住物書きは去年投稿分を確認しながら、ため息をひとつ。
去年は「スーパーですれ違った職場の先輩が、後輩のためにハロウィンスイーツの下見に来ていた」の話だった。 では今年は?
「……『すれ違いの心理学』?」
突然ぽつり。物語のネタがあまりにも思い浮かばないので、本棚の所蔵タイトルに「すれ違い」をつけて遊び始めたのだ――「すれ違いの戦略図鑑」など、なんとあざとい香りのすることか。
「『すれ違いは酒のつまみ』……?」
意外と面白い。物書きは執筆そっしのけで……
――――――
「すれ違いの喫茶店」。なかなかエモい言葉です。
今回はこの「すれ違い」で、物書きがおはなしをひとつ、お届けします。
最近最近のおはなしです。都内某所のおはなしです。某稲荷神社敷地内の一軒家に、人に化ける妙技を持つ化け狐の末裔が、家族で仲良く暮らしており、
そのうち末っ子の子狐は、善き化け狐、偉大な御狐となるべく、絶賛修行中。
その日は昨日の暑さが嘘のように、突然気温がストンと落ちましたので、くしゅん、くしゅん!
子狐コンコン、朝は寒さで起きたのでした。
「かかさん。かかさん、さむいね」
修行で貯めた白銅貨の100円玉と、新人柴さんの1000円札をお財布に入れて、コンコン子狐、お母さん狐にペロペロ甘えます。
「かかさん、さむいから、魔女のおばちゃんの喫茶店で、あったかいスープもらってきてあげる」
こんな寒い朝に、子狐の大好きな母狐は、ごはんの準備なんかしたくないに違いありません。
コンコン子狐は純粋で尊い思いやりの心から、母狐のために美味しい美味しいスープを、テイクアウトしてくることにしたのでした。
母狐は遠い遠い北国から嫁いできたので、東京の秋くらいへっちゃら。なんともありません。
でも子狐の優しい「すれ違い」が嬉しかったので、子狐のやりたいように、させてやりました。
「車と悪い人間に気を付けて行ってくるのですよ」
子狐コンコン、人間にしっかり化けて、稲荷神社から人間の世界に出てゆきます。
子狐コンコン、かわいい狐耳も狐尻尾もぜんぶ隠して、人間の世界に出てゆきます。
人通りの少ない路地を抜けて、子狐が辿り着いたのは、去年東京に越してきた魔女のおばあさんの喫茶店。大釜で煮込む月替りスープが絶品です。
今月はカブのスープだったかしら。
「おばちゃん!おはよーございます!」
コンコン子狐、本当はお店に一番乗りしたかったのですが、その日は既に数人の、人間のお客様がご来店。子狐は15番乗りくらいでした。
「おばちゃん、あったかいカブのスープ、このお鍋にいっぱいいっぱいください!」
葉っぱじゃないお金も、ちゃんとあります。子狐はお家から持ってきた保温機能付きのお鍋をおばあちゃんに掲げて、元気いっぱい、言いました。
「あら子狐ちゃん。いらっしゃい」
ところで魔女のおばあちゃん。なんだか困った顔をしています。どうしたのでしょう。
「カブのスープは昨日で終わってしまったの」
今日からはこっち。10月31日まで限定の、パンプキンスープよ。魔女のおばあちゃん、大釜のフタを開けて、子狐にスープを見せてやりました。
「残ってたカブのスープも、ついさっき注文で出てしまったわ。ごめんなさいね」
「すれ違いデーだ!」
「『すれ違いデー』?なぁに、それ?」
「キツネ、お客さんから聞いた。おばちゃんのお店、月に1回、すれ違いデーがある」
「そんなの私、設定してないわよ」
「だって、お客さん言った」
「不思議ねぇ」
「だれか、なにか、どこか。ゼッタイすれ違うの。
きっと今日だったんだ。だからお客さん、朝からこんなにいっぱい、いっぱい居るんだ」
「うーん。不思議ねぇ……」
ウチの大金ダイスキーなジンジャーとウルシが、また何か妙なことを企んでるのかしら。
魔女のおばあちゃん、子狐より大きな手で子狐から鍋を受け取りまして、大釜からスープをたっぷり、ちょっとオマケして入れてやります。
「子狐ちゃん」
魔女のおばあちゃん、言いました。
「使い魔猫のジンジャーとウルシを見かけたら、『話がある』って伝えておいてくれる?」
あったかスープのお鍋を抱えて、幸せそうにコンコン子狐、お家に帰ってゆきました。
「すれ違い」のお題のとおり、魔女のおばあちゃんに言われた「使い魔猫」とは、ガッツリしっかり道路違いで、すれ違いましたとさ。
すれ違い
とかけまして
部屋の内装
と解きます
その心は
そこにクロスがあるでしょう
#すれ違い
すれ違い
人間関係がほとんどないからすれ違いとはあまり縁がないな。なのでこのお題でなにか書くことは難しい。
それにしても昨日は暑かった。昼間は30度で夜も割りと暑くて昼から夕方まではエアコンつけちゃったよ。
それに比べて今日はやたらと涼しいな。涼しいというかむしろ寒い。寒暖差がえぐくて風邪引きそう。
この寒さは秋じゃなくて冬を感じる。そろそろ扇風機を片付けてもいいかもな。
すれ違いって、
すごく近い距離で使う言葉
彼とすれ違うのは、
廊下の端と端
階段の端と端
教室や体育館のすみっこ
すれ違いなんて言葉も使えない距離
でも、いつでも、
探さずにはいられない
私だけの「すれ違い」
せずにはいられないの、
たった一人、彼だけは
#すれ違い
30年以上一緒にいてもたった一言だけ
ですれ違う。
夫婦なんてそんなもの。
たった一言でまだ同じ方向を歩って行
ける。
夫婦なんてその繰り返しだ。