『さよならを言う前に』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「さよならを言う前に」
さよならという言葉は主に別れのとき使う言葉だ。
別れと言うのは突然来る。
だから伝えたいことは伝えられる時に伝えた方がいいと私は思う。失ってからではもう遅いから。
私がさよならを言う前にはきっとありがとうと言うだろう。
それが私の最後の言葉になるだろう。
さよならを言う前に
私の友達がもうすぐ引越しをするらしい、ということを風の噂できいた。
引越し日はちょうど彼女の誕生日。たしか今年で20歳だっけ。
まだ引越しまではひと月ほどあった。私はそれまで彼女を色んなところに連れ回した。一緒に綺麗な景色をみたり、おそろいのブレスレットを買ったり。
そんなこんなであっという間に時間が過ぎた。
そして引越し前日。
「明日でお別れだね。」
「そうだね…。でも、東京の仕事に慣れてきたらこっちにも帰ってくるから!」
「えへへ、ありがとう」
「あ、もうこんな時間…!帰らなきゃ。
それじゃあ、また明日ね!」
「うん…!また明日」
「おっかしいなぁー…どこ探してもいない…。
もう電車の時間来ちゃうよぉ…」
時計とにらめっこをしながら、彼女は昨日会った友達を探している。
「もー、今度帰ってきたら文句言ってやるー!友達の門出も祝わずどこ行ってたんだーって。……ん?」コンっと、頭になにか落ちてきた。それは、あの子とお揃いで買ったブレスレット。
「なんでこれが…?ってあぁー!!電車行っちゃうぅ!!」
由紀はブレスレットの疑問を抱えながらも、それをしっかりと握りしめ駅のホームへ駆け出した。
その光景を、穏やかな表情をしながら見守っている子がいた。体はやや透けており、地面から少し浮いている。
「ずっとここにいたけど、やっぱり視えなくなっちゃうのかぁ…分かってたけど、いざこうなると寂しいや。」
そう言って、彼女は森の奥へ姿を消した。
サヨナラを言う前に遺書は残してきたか遺言を聞いてやってもいいぞそうこれはスマッシュブラザーズを友達とやっているときの決め台詞としていっているのである。そしてこれがホントの最後時間が来てしまったときの決め台詞であった。
さよならを言う前に君に渡したい物がある
それはミニチュアの本
何かに行き詰まった時はその本を開いてみて
たった一言の「悲し涙はサボテンの花を咲かせる」が
君にも奇跡を起こす道標になるから
さよならを言う前に
やらなきゃならない一件
あなたへの謝罪
でも、十分に自分を責めてきた
これは謝罪になる?
…ただの自己満かな
【さよならを言う前に】
いつものように学校が終わって校門前だったり、
休日遊びに出掛けてそれぞれの帰路につく前で 、
今までの楽しかった時間が終わってしまうのが惜しくて。いつまでもこの時間が続いてくれることを心の中でお願いするけど、そんな瞬間ほど早く感じる。
だからさよならを言う前に、この充実した幸福感を噛み締めて、
「また、学校で。次も予定空けて遊びに行こう」なんて君と次の約束を結ぶ
【さようならを言う前に】
理由を聞かせてくれない?
別に気の利いた
優しさなんて全然、要らないから
嫌いになったなら
その理由は教えて
嫌いになったわけじゃない
とか
要らないから
じゃないと
同じ失敗繰り返すかもしれないじゃん
気の利いた優しさより
次の何かのために役立つ理由を教えて
どうせ、さよならするなら
私の幸せ願ってるとか言うなら…
理由はちゃんと言ってよ
じゃないとこっちも
次、潔く、いけないっつーの!
さよならを言う前に
君との出会いに感謝して
君との思い出を振り返り
さよならを
言えなくなってしまう
別れの挨拶をしなかったな。
さよならも、またね、も言わなかった。
ただ、ふりむかないで、と手を離しただけだ。
なんだかそれがとても自然で、当然のことで、そう言えばと思い出さなければずっと意識もしなかっただろうと思えた。
近いうちに再会できると確信してるから?
そもそも出会ったことすら夢のようなことだから?
多分どれも正しくて、どれも違っている。
わたしを覚えている者の中に、わたしはいる。それ以外の場所にわたしはいない。
本当に別れのときは、思い出がなくなったときだろう。
そのときが来たら、悲しい出来事をひとまとめにしておいてほしい。
そっと一緒に連れていくから。
『さよならを言う前に』
お題『さよならを言う前に』
マッチングアプリで知り合った女の子との食事は楽しかった。僕なんかのいいねを受けてくれて、僕にはもったいないほどかわいくて細くてオシャレで、僕とは比較にならないほど話するのが上手くて。
その一方で僕は緊張してロクに喋れなかった気がする。かわいすぎて直視できなかったし、お酒弱いし少食だから一緒にいても楽しくないんだろうなと思う。今回の場は、彼女がもたせてくれたようなものだ。
それでも一緒にいて楽しかったから、だから勇気を振り絞って言おう。
改札の前に着いた時、僕は言った。
「あ、あのっ……!」
「はい」
彼女はニコニコ笑って僕の呼びかけに応えてくれる。
「来週の土曜日、あいてますか?」
「はい! もちろん」
「今度、どこか行きませんか?」
このやりとりがもうドキドキする。すると彼女は花が咲くような笑みを僕に見せてくれた。
「ぜひ! 行きましょ!」
僕なんかの誘いに乗ってくれるなんて本当に女神かなと思う。
「じゃ、じゃあ……場所はまたLINEできめましょう」
「分かりました! 楽しみにしてます! ではまた!」
そう言って彼女は改札に入って、僕に手を振る。
僕は手を振返しながら心のなかでガッツポーズを決めた。
ジュボボボと音を立てながら止まっている蒸気機関車の前で私は師とのお別れの挨拶をしていた。
師の名前は知っているがなんとなく師がしっくりきたのでこう呼んでいた。
私は師からいろんなことを教わった。
師は元士族なので教養があり文武両道の方だった。
今日は私の家庭教師としていた師の最後の日である。
「本当に行ってしまうんですね…」
私は暗い顔をして顔を伏せる。
すると師は少したじろぐようにほおを掻きながら
「そうですね」と返す。
しばし沈黙の時が流れる。
そして私が口を切るように「師よ、さよう…」
さようならそう言おうとすると師は私の口を押さえて
「そのさようならは今生の別にとっておくものですよ。」と冗談のように言った。
そして師は蒸気機関車に乗って故郷である長野へ帰って行った。
師との別れから5年が経ち、あの時は青臭かった私が立派な青年になろうとしている時、一通の手紙が私の元に渡された。
それは師の死を告げるものだった。
すぐに長野へ行き、師のもとへ行くともう火葬した後だった。
師の生前の知人だったらしい人に墓を案内してもらうとそこには真新しい玄武岩のお墓があった。
その時、師が、言っていたことを思い出した。
「私がもし死んだら少し風変わりなお墓を建てようと思うんです。」
「どうしてですか?」と私が聞くと師はイタズラっぽく「だって後世の人たちが私の墓を見て心に残してくれるかもしれないでしょ。」
そう言ったんだ。
なんだか懐かしくなってきて涙が溢れてやまなくなった。
これが今生の別れですよね。師よ。
もうこの世にいない人にそう聞くと私ははっきりとした声で「さようなら」そう言って私は長野を後にした。
お題さようならを言う前に
ここまで読んでいただきありがとうございます。
さよならってもう会えないような気がするけれど、実際はどうなのだろう。
別れる時もあなたにさよならを言う私はもう会わないと気がついたから言ったのか、はたまたここで言えばちゃんとお別れできるから言ったのか。
死ぬ前に何か言う事があったかな、とか思うよりいい人生だったと走馬灯が駆け巡り最後にさよならを言いたい。
でも本当はさよならならなんて言いたくないと駄々を捏ねたいと思ってて欲しい。
だから。願わくば格好がつくくらいの人生にしたいなんて思ってる。
死ぬ時は笑ってて欲しい。でも実際は死にたくないって思っててほしい。でも格好はつけて死にたい。
矛盾だけど矛盾じゃない。
さよならは別れの挨拶であるけれど、きっと出会った証で印でもあるんだなと思う。
さよならを言う前にさよならを言えた相手がいたのなら、それはきっと
ありがとうという印のさよならだから。
馬鹿な私を看取ってくれたのはきっとさよならなんかかき消すくらい言葉を交わした相手で、
さよならを言う前に最後にあなたと一緒にいれて幸せだと感じることのできる相手だったら
どんなにかっこいい人生だろう。
さよならを言う前に
(本稿を下書きとして保管)
2024.8.20 藍
さよならを言う前に
秋になると
ナスは急に
固くなる
もちろん煮たり焼いたりして
美味しく食べられるけど
夏の盛りの
生でも美味しい
みずみずしさは
味わうことができない
人もナスも(なんでも)
旬がある
残念なのは
また来年も…とならないところ
さよならを言う前に
とことん味わい尽くしたい
もんですな
さよならを言う前に、ありがとうを言う。
ありがとうを言う前に、さようならを言う。
どちらが、良いだろうか。
どちらも悲しい。
あんたはいつだってそうだったよね。
人との衝突を恐れて、言い合うことを良いこととしなくて
俺はいつだって喧嘩したいって思っていたのに。
思い出されるのは、あの夏の日。
やけに蝉の声が響いていて、道楽を求めた老若男女がとある公園に押し詰められていた。
そっちでは手を繋ぐカップルが
あっちでは男女数人のグループが笑い合っていた。
俺は相変わらずお前の隣に並べず、かと言って真後ろにも並びたくはなく、斜め後ろを歩いていた。
時折俺の方を向いては、イカ焼きを買いたいだの、りんご飴を買いたいだの、あんたはそれなりに今日を楽しんでいるようにみえていた。
そのうちに、爆音と共に、観衆の注目は夜空へと集まる。
どうしてこうも日本人は花火を好む傾向にあるんだろ、なんてぼーっと考えていた。
気づけば、先程までの喧騒は形を鎮め、川の辺に着いていたようだ。バカでかい重低音が地面を揺らしていた。特大スターマインは打ち上がっては、すぐ夜空に溶けていく。
冒頭でも言ったように、こいつは人に嫌われることに人一倍敏感だ。日本人はそんな人ばっかなんだっけ。
きっとあの一言すら言うのを躊躇っているんだよな。
だから、あんたが言ってしまう前に、さよならを告げてしまう前に
「……来年も来ような……。」
俺は、あんたとは真逆の人間だ。だって人からの評価は大して気にならないし、いつだって大切な人とはぶつかり合って理解しあいたいと思っているし。
ただ、そんな価値観すらぶっ壊されるほど、あんたに惚れているのも事実。
臆病な俺達は、さよならを言う前に、逃げ出す。
闇夜の逃避行を繰り返した。
君はいつもじゃあねと言ってくる。私はまたねと返すけどどうして突き放してくるのそうやってさよならを言う前に唇を塞いだ。
お疲れさま
また明日
お元気で
お気をつけて
今日も選んでいる
もう二度と
会えなくなりそうな
呪文の代わりに
(さよならを言う前に)
引っ越しのトラックを前に、寂しそうにする子どもがふたりいる。どちらも今日、引っ越していくらしい。2件離れた向こうでも、業者が荷物を運んでいくのが見えた。一人はそこの子だ。
自分はこの子どもたちと面識はないが、ふたりを繋ぐ手から離れたくない想いが汲み取れる。
やがて、一人の子が呼ばれた。涙を拭って手を放す。
トラックの前に行き、親の車に乗った。
残った方は、声を張り上げた。
「勝負はついてないからな!
オレのほうが美人と結婚するから!」
声が届いたのかどうかは知らないが、一行は町を去っていき、またこの一行もトラックを走らせる。
子ども同士の別れというものは、どうにも切ない気持ちにさせてくる。
これからの人生で、様々なことに対面していく。その間にあの子を忘れるほども困難や喜びに当たることもあるだろう。再会のきっかけもあるかどうか。
ただの通りすがりである自分は、今のやり取りを茶化すことしかできないので、雰囲気を壊さないように足早に去った。
「さよなら」っていう前に
わたし的にさよならって言う前にその人にだけ伝わる言葉でなにか話して欲しい。
アニメとかでよくあるあの名シーン
視聴者とその人同士だけの
さよなら以外の秘密の言葉