特別な夜になる。誰もの視線を集め、歓声を浴びて、拍手の海に溺れるのだと。だけどそう思っていたのは私だけだった。すでにこの夜の主役は決まった。決まってしまった。主役の座は他の女のものになったのだ。嫉妬に狂い歪みそうな頬を引き上げる。最後の矜持としてそれを許さない。特別な夜
1/21/2024, 5:54:40 PM