四四〇

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何かが背後から這いずって
近づいてくる心地がする。

黒くてモヤモヤした何か。

背中に何かが走る感じ。
足がすくむ。

『黒いモヤモヤ』に怖い目がふたつ
私を見つめてる。

もたもたしてると肩を掴まれて
すぐ逃げれなくなる。

足元を掬われて
立ち上がれなくなる私。

その瞬間、一気に私を飲み込む『黒いモヤモヤ』。

その恐怖を私は知ってる。
体も心も停止する恐怖を。

「不安」「緊張」「心の病い」

すぐ立ち直れなくなる『黒いモヤモヤ』。
モヤモヤを断ち切る勇気はないのに

自身のリセット(死)を誘発しようとするほどの
力を持つ『黒いモヤモヤ』

さぁ、逃げなさい。
悲しむ為に、心を飲まれるために
私は生まれたのじゃないのだから。

真っ暗なトンネルを進むその足を
はやく  走らせて

逃げて
   それが  手段だから

–ただ、必死に走る私。何かから逃げるように。–

5/30/2023, 11:00:34 AM