SunFlower

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辺りが暗闇に包まれ、小さな星が、火花が散るように輝き始めると、私は、太陽が恋しくなった。
昼間は、当たり前のようにそこにあって、いつもパッとしない私を、暖かく、優しく照らしてくれたのに、夜になって、いざ太陽が見えなくなると、心まで暗くなるみたいだった。

ある日の今日も、また夜がやってきた。
空は、コロコロと表情を変える、気分屋だった。
朝は、黄色と緑と水色だったのに、だんだん水色と青になって、そのうち日が暮れると、黄色とオレンジと赤と、そして紫色が混ざった、世界一綺麗なパレットができあがる。夜になると、深すぎる青と、青みがかった黒に染まった。しかし、暗いからこそ、月や星の輝きが増した。

私は夜が、怖くて苦手だったけど、星を見てたら、太陽を見てる時みたいに、元気を貰えた。
星を見ている時の私の瞳は、いくつもの光の粒がこぼしたビーズのように、散らばっていた。

2/22/2024, 12:19:33 PM