ぼんやりと乾いた夜の上に灯を焦がす提灯の赤とその片隅から溢れだしたはちみつ色身体中を奮わせ、その音ととろける色に見惚れていた耳許を転がる轟音たちに溺れるように恋をするまばらにだらだらと熱帯魚の群れの如く交わった人混みがぽつぽつ泡のように流れていくこの街の微熱の向こう、終わるな、終わるなと心臓を握りしめている
7/29/2022, 4:59:01 AM