耀。

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「おいお前……どうして裏切ったんだ…」
どこかからそんな声が聞こえた
少し経って目の前が真っ白になった…
目を覚ますと明らかに基地っぽい所にいた
周りにはたくさんの兵っぽい奴らがうじやうじゃいる
ここはどこなんだと聞くとその兵たちは大笑いした
聞く話によると俺は3ヶ月前ここに来た新兵らしい
ただ俺は今までの記憶を失っているようだ
ところでさっき夢みたいな物の声はなんだろう
と少し考えたところでサイレンがなった
【侵入者発見】【侵入者発見】
明らかに異常事態なことは記憶喪失の俺でもわかった
とにかく逃げようとしたその瞬間だった
俺の体が言うことを聞かない。
動かないと言うよりは何かに操られているようだった
ほかの兵が逃げる方向の逆に進んで行っている
少し進むと剣をこちらに向けている男がいた
その男の目は殺意でも激怒でもない
どこか悲しそうな目をしていた
俺はその男にお前は誰だと尋ねた
男は少し間を開けてこう言った
「おいお前……どうして裏切ったんだ…」
その時俺はあの夢みたいなものを思い出した
この男はあの夢に出てきた男と完全に一致していた
だが俺は気になる点があった。
「裏切ったってどういうことだ?」
そう言うと男の目に怒りが宿った
男はがむしゃらにこちらを剣で切りつけるが
俺は操られた体ですべての攻撃を避けている
まるで【踊り子】のように
避けた後相手を見ると男はより悲しい目をしていた
男は突然昔話をしだした
男が勇者だということや俺が男の仲間だったこと
俺が勇者を裏切ったこと
それを聞いて少し思い出したような気がした
それと同時に意識が朦朧としだした
俺は喋れなくなった上に勇者を攻撃しだした
勇者は俺に攻撃をするのを躊躇っている
気づけば俺も悲しい目をしていた
勇者が俺の攻撃を受けて弱っている
それに抗おうとする俺は必死に体をうねらせる
うねらせる度体に激痛が走る
それを見ていた勇者は一言
「もう。終わりにしよう」
覚悟を決めた勇者は7色に光り俺の体を一撃で貫いた
少しづつ体の感覚が無くなっていく
勇者は俺に近づくことも無く次の部屋へ進んで行く
俺はその背中を見ながら涙を流すことしか出来なかった。

7/15/2024, 2:52:28 PM