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もしもタイムマシーンがあったなら





















「はあ、っはあ…」

この暑い夏に吐き気がする。まとわりつく生暖かい風。五月蝿いセミの声。

「ぅ"…ぉえ…っ"」

やめて。思い出させないで。もしもタイムマシーンがあったなら、こんな思いもしなくていいのかな。記憶がフラッシュバックする。あれは今日と同じくらいの猛暑。

















はやて
「颯さーん、」

後ろから君の声がする。
はると
「へあ、遥斗くんじゃん。どうしたの笑」

初めて話しかけられ、吃驚して変な声がでる。甘い声。君の甘い声が大好きだ。

「へへ、いつも一人で帰っている様に見えたので…」

見られていたのか。少し気恥しい。だが、君と話すきっかけが出来たと思うとこのぼっちも悪くないだろう。

「今日、一緒帰りませんか?」
「え、?いいの!!?帰ろーよ!」

興奮する。なんてったって僕は君の事が好きだから。恋愛として。好きだ、大好きだ。誰よりも君を思ってる。話したのは今が初めてだけど、話す度に君への好きが溢れてく。
自己紹介でもしながら10分程度経つと、遥斗くんが。

「あー、ちょっと寄り道しません?笑」
「寄り道?何処にするー?」
「、カフェ行きましょ。」

カフェか。確かここからだと一番近いところで15分。まあ、君からの誘いだ。遥斗くんと入れる時間が長くなると考えれば断る理由なんて無いだろう。

「うん、行こう」

7/23/2023, 1:06:50 AM