「終わりにしよう」
と彼はいった。
私は、それがあまりに突然過ぎて、
頭がついて行かなかった。
意味が分からなかった。
わたしは、何かに夢中になると
周りが見えなくなる。
きっと、最近、そのせいで
彼をほったらかしにしていたのかも
しれなかった。
別れは、突然やってくる。
突然と思っているのは、
私だけなんだ。
ごめんね。
本当にごめんね。
謝ることしか出来ない。
泣きながら、
わたしはその場を走り去った。
蝉の鳴く声だけが
あたりに響き渡っていた。
7/15/2024, 11:48:12 AM