NoNameという名前

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目が覚めると
最初に認識したものは年期の入った古い木製天井
そして、手にとったものは小型液晶端末
私はそれの電源をつけ、ロック画面に設定した推しの壁紙を眺めた
心が安らぐ幸せな一時
それから、やる気が出てきて学校に行く決心をつけて準備を始める

昔の私なら、目覚めることに意義を感じなくて
全てが嫌だったけど
今の私なら、きっとこの先も画面越しに確かにいる
あの人のおかげで全てを受け入れられる気がしてくる
毎日が愉しくなる

次にみるものが幸せであることを願って
私はまた、まぶたを閉じる

7/11/2024, 5:00:33 AM