サインはたくさんあった
見逃していた
一瞬の気の緩みだった
私は何もないのに
私は元気なのに
あなたは幼い頃から身体が弱くて
周りで起きる出来事もしんどくて
どうして、あなたばかり苦しい思いをするの
どうして、助けられないの
私は、どうすればいいの
助けたいのに、力になりたいのに
私が明るみに引っ張りたくて声をかけるのに
あなたが抱えている闇の大きさに
答えが見つからなくて、
情けなくて、頼りなくて。
「ごめんね」
あなたがいなくなった部屋で
夜中、ひとり
ポツリと呟いた。
#「ごめんね」
5/29/2024, 5:01:54 PM