<久しぶり!覚えてるかな?
ちょっと相談したいことがあって…>
もう5年は会ってない大学の同級生から。
長らく連絡を取ってない相手からのLINEは、
開くのに勇気が要る。
保険か?マルチか?幸せになれる壺なのか?
信じていないわけじゃないけど、
信じきるには離れすぎた。
怖いから、結論から話してくれ。
結局、大したことない話だった。
ライブのチケットが余ったから行かないか、と。
あいにくそのライブの日は予定が入っていたから、
丁重にお断りした。
<覚えててくれて嬉しい!>
なんてサービスを付け加えて。
予定が空いてても行ったかはわからない。
ニックネームも覚えていない同級生に、
人見知りを炸裂する未来が見えたから。
1件のLINEにもやもやしたこっちが、
どうして喜ばせるようなことを返しているんだろう。
結局、離れきれはしないんだ。
もう会わないだろうに、
繋がったか細い糸にしがみついているんだ。
<またごはん行こうね!またね!>
その「また」は来ないんだろうな。
か細い糸を引っ張って、
その「また」を作りにも行けなかった。
何で今になって
こんなに寂しい気持ちになっているんだろう。
トーク履歴を見るたびに心をかき乱されそうだから
履歴の1番上にある友人の名前をそっと右スワイプして、
赤いボタンをタップした。
7/11/2024, 11:31:15 AM