柳絮

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空模様


くるんと回ると、スカートの裾がふわりと広がる。
そのままくるくる空と大地の狭間で踊ると、ふっと身体が宙に浮いて、そのまま空の中で踊り始めた。
煌めく星のリボンで髪を結い、夜明け色のブラウスと、空模様のスカートを身につけて、水たまりみたいな靴を履いた、空の少女は、くるくるくるくる踊り続けた。
夕焼けも夜更けも朝焼けも超えて、飽きる事なく踊り続けた。
くるくるくるくる登り続けて、そのうち空に溶けて消えた。







「世界で一番美しいのはだあれ?」
「それは私です」
「……んっんん。もう一度聞くわ。世界で一番美しいのは」
「私です」
「何でよ」
「世界で一番美しい人が私の前に立ったら、私にその人が映る。ということは、私が世界一美しいということです」
「同率一位じゃん。ていうかあんた鏡でしょうが」
「鏡としても世界で一番美しい自信があります」
「人間では?」
「私です」
「じゃあ鳥なら?」
「私ですね」
「ずっる! 全部あんたじゃん!」

8/22/2023, 9:44:21 AM