どっかの若者

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「もがいて苦しんで涙が止まらなくてさ、いらいらしてつい怒っちゃって、どうすればいいのか分からなくて、頭おかしくなっても手を取り合って生きていく。それが、人間だと思うよ。」

朝会で先生が言ってた言葉。



「ねえ、手繋ご」
「なんで?笑」
「俺たち手を取り合って生きていくから。」
「あー、朝会で言ってたやつ?」
「うん」
「いいよ?」
「ありがと」
「手を取り合うって、手を繋ぐとはちょっと違う気もするけどな笑」
「じゃあどーするの?」
「んー、助け合ったり支えたりする事じゃない?」
「そっかー笑」
「お前、可愛いな」
「じゃあ、俺今手繋いでたら暖かくて安心したから、支えてる感じするね」
「そうだな笑」



「うわ、またイチャイチャしてるわ笑」
「マジできしょいよな」
「特に背が低い方なw」
「おーい!ぶーす!!」
「ホモが!きもいんだよ!」


そう言われた時、俺といたらからかわれるんだ。
そう思った。
手を取り合って生きる。
その相手が俺じゃないのかもしれない。

「手、ごめん。ありがとね」
「…」
「離して」
「離さないよ」
「お願い、莉久まで言われちゃうよ。」
「別にいい」


莉久が向き合ってくれるなら、
俺も精一杯手を取り合って生きて行こう。
そう思った。



7/15/2023, 7:27:41 AM