あほ

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~君と最後に会った日~









君。どんな人にも使える人称。だから人によって君を指す人物が違う。友達。昔の恋人。家族。他にもあるのかな?みんなの投稿見てる限りだとこの辺りが多かったような気がする。



私には、そういうの、無いな。
君、と誰かを指名して最後に会った日のことを話せるような、そんな交友関係が広い人間じゃない。友達と呼べるような人なんて、今はもう居ないから。家族は一緒に住んでるし。恋人なんて、そもそも出来たことがない。私にとっては、恋人なんて漫画やアニメの世界線と一緒。訪れることの無いものだと確信してる。笑

────だから、みんなを少し羨ましく感じると共に、私って本当に人間関係薄いんだなあってしみじみ思う。
クラスが変われば目を合わせることも無くなるし、もしLINEを交換したとしても、何気ないことを話したいが為に使ったことは無い。ごく稀に、連絡事項を共有する、そのくらい。



元々、みんなのように携帯を使うことが出来なくて、なかなか話題に入れなかった。親に許可されていたのは、LINEとGoogle、カメラくらい。その他SNSは勿論、写真の加工アプリすらも入れると怒られた。

「誰それのストーリーが─────」「あの投稿ってさ────」聞いていても、全く分からなかった。卒業するまで、ストーリーという物がどんなものか、分からなかった。



そのせいで、共に行動する人が出来たとしても、話の1から10ついていけることは絶対になくて、そこに自分と他の人と圧倒的な壁を感じた。だから、私に特定の仲良しは、本当の意味での友達は、居ない。

というか、そもそもクラスや部活でつるんでいた人たちも、友達と言うよりはグループで固まってる隅っこに自分を置かせてもらっている、という表現の方が正しいかもしれない。そのくらい、アウェイだった。











私にも、いつか出来るのだろうか。スマホがまともに使えなくても、話すネタが出来るような、心から信頼できるような、そんな友達が。そんな、『君』が。

6/26/2022, 4:11:07 PM