ただの空

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―大地に寝転び雲が流れる―

※二次創作

スナフキンは、草原に寝転んで雲が流れていくのを眺めていた。
どんどん姿を変える雲はいつまで見ていても飽きない。
すると、一片の雲に目が留まる。

「あの雲、ムーミントロールみたいだ……」

孤独を愛するスナフキンにも唯一会いたいと思う親友がいた。
その雲は彼の親友ムーミントロールが空を走っているように見えたのだ。

「おーい!スナフキーン!」

そこへ彼を呼ぶ声がした。
スナフキンが身を起こして声のする方を見ると、あの雲と同じように親友が走ってきた。
スナフキンは思わず顔を綻ばせる。

「やあ、ムーミントロール」

「やあ、スナフキン。あれ?何かあったの?」

「どうして?」

「何だか楽しそうだから」

「ん~……内緒だ。それより、君こそ何かあったのかい?」

「え……あ、スナフキンに見てほしい物があるんだ。行こう」

「ああ、良いよ」

スナフキンはもう一度空を見上げる。
さっきまでの雲は既に姿を変えていた。

5/4/2023, 1:02:28 PM