家を出る直前に聞こえた音が、自分の家の玄関のチャイムだと気づくまでに少し間があった。物騒な世の中だ、そこまでの悪でなくとも面倒なのも嫌なのでインターホンを1回確認しようか一瞬悩んだものの、めんどくささが勝ったのでそのままドアを開けた。
赤い羽根募金の集金だった。かばんから財布を取り出し、丁度500円玉があったので手渡す。毎回思う、これはどこまで強制なのだろうかと。たった500円、されど500円。当たり前のように集金に来られると断りたくなってしまうのだが、ここで500円を惜しむとなんだかそれ以上のものを失う気がするので大人しく払う。ようはただの小心者だ。
そしてもう1つ、代わりに貰った赤い羽根を見て思うこと。この費用無駄じゃないかと。原価なんて大したこと無いのかもしれないがゼロなわけない。これが貰えて嬉しいのは小学生までだよと、風で揺れる羽根を見て思ったりする。
10/25/2025, 3:33:50 PM