公園のブランコが揺れていたきっとさっきまで誰かが乗っていたんだろう吸い込まれるように私はブランコに座っていたキイキイと情けない音を立てながらブランコを漕ぎ始めた冬の夜の鎖は冷たくて漕ぎ続けるたびに冷たい風が容赦なく顔を打ちつける子供の頃は純粋にどれだけ高く登れるか競って、暖かい夕陽に照らされていただけだったのにいつからこんなにもくすんだ夜空を知ってしまったのだろう あの頃には見えなかった時計台が見えた
2/1/2024, 4:11:45 PM