懐かしい街、だけど何処か新しい。
でも変わらぬ場所はある。
あったものが失せ、新たなものが栄え
新鮮な気持ちになるが同時に複雑で。
温故知新、とはこの事だろう。
「 あの、良ければこれ。使って下さい。 」
ヘタレな青年にそう促され、
断る理由も無くその笠を受け取った。
ボツボツボツボツ…___。
雨雫の打つ音が街の喧騒を掻き消す。
これも良い。そう感じた。
この時だけは、外の刺激を断ち
自分の世界に浸っていたいと思い、
きっとお互い様だ。
通り雨は、
疲れを癒してはくれない
果てしない大地からの
囁かな束の間なのかもしれない。
どうか貴方も、
厳しい環境の中で
心安らぐ瞬間を大切にして欲しい。
9/27/2024, 11:35:55 AM