何でもないふり
先週、幼なじみが死んだ。信じられない。あいつが自殺?笑わせんな。そもそもあいつ、飛び降りる勇気なんてねぇだろ…なんでだよ、なんで勝手に逝くんだよ!俺ら死ぬ時は一緒約束したじゃん…。
今日はあいつの葬式。あいつの今母親から「あなた、湊の幼なじみなんでしょ?だから葬儀に来て欲しいのよ。」って言われた。葬式場、たくさんの人がいた。みんな泣いていた。でも俺は泣けなかった。棺桶の中には湊が寝ていた。棺桶の中の湊の手は氷のように冷たくなっていた。少し湊の親のやり取りが聞こえた。「はぁ、あのガキ、手間かけさせるんじゃないわよ。」「まぁ邪魔者が居なくなったんだしいいだろ」…俺は全て聞いてしまった。葬儀が終わり、家に帰った。夏休み終わりまで残り一週間。後半はあいつとの予定ばっかりだったからめっちゃ暇になった。毎年残り一週間になると、夏休みの宿題を二人で協力して終わらせるのが定番だったけど、今年は俺一人で頑張らくちゃ。夏祭りも、両方彼女がいなくて暇だからって、三年ぐらい前から二人で屋台全制覇してた。でも、これも今年は出来ない。俺って湊が居なきゃ何も出来ないじゃねぇか。夏休み明け、湊が死んだことを先生から告げられた。もちろんみんな泣いてた。俺はまた泣けなかった。そんな中クラスメイトの1人に「お前、親友死んでんのに泣かないとか……なんかあったのか?」と言われた。その時、咄嗟に出た言葉か「何でもないよ。気にしないで」だった。なんでもないわけないじゃん。あいつが死ぬ何分か前に「俺まだ生きたかった。でももう無理だわ、あとはお前に任せる。ぜってー泣くなよ!」ってメール来たんだよ。もしかしてって思ってよくいってた河川敷まで行ったんだ。そしたら案の定あいつがいて、橋の上にたってたんだよ。それからこっちに気づいて「あーあ、やっぱり分かっちゃったー?」と笑いながら聞いてきた。「なんだよあれ、どういうことだよ!早まんなよ!」「…どうもこうも、俺死ぬ気しかねぇから止めても無駄だよ」その言葉を言ってる湊の顔には笑顔がなかった。飛び降りる気だ。俺は確信した。橋から陸までもだいぶ高さがある。飛び降りればほぼ確で死ぬ。「なぁ待てって!」「じゃあまた来世でね!」俺が手を伸ばした時にはもう遅かった。俺が陸まで降りた時、もう既に湊は息をしてなかった。悩み事あんなら相談だって乗ってたのに…その日はすごい泣いた。泣くなって言われたのも忘れて。だからもう泣けねぇ。それに、何でもないふりしたのは冷静を装うためだったのかもしれない。
あぁ、もうなんか自分でも何言ってるかわかんないし、もうやだ。これ、何でもないから気にするなよ!じゃあ俺もあっち側逝ってくるわ!泣くなって言われたけど死ぬなとは言われてねえから!
なんか何でもないふりっていう感じじゃなくなっちゃったし変な文になっちゃった。
12/11/2024, 12:01:12 PM