その数日後私は西浦沙織のお母さんと挨拶する事となった。お母さんはとても優しくこんな俺でも優しく迎え入れてくれた。偶然お父さんと同じ誕生日であった事もあり、お父さんとも気さくに接してくれた。ファミレスで映画の話になり「…好きな映画は?」と聞かれ、適当に「アマデウスです。」(モーツァルトの映画。)と答えると握手してくれた。「…他には?」と聞かれると「海の上のピアニストです。」と答えると又もや握手してくれた。西浦沙織は二つ共知らなかった。ハナミズキを観に行ったと言うと最後の鉄道模型のシーン憶えてる?と聞かれて「ハイ。」と答えると「…それだけ憶えてれば十分。」と言われた。そして私はカレーを食べた。「カレー好きなの?」「いや…。」と曖昧な答えで終わった。余り音を立てずに食べれるかなと思った私なりの配慮である。
10/9/2024, 10:51:15 AM