暗闇の中で、カギの音が響き渡った。章男さんが一人で暮らす古い家は、ある晩、見知らぬ訪問者を迎えた。その存在を確認するため、彼は怯えながらも廊下へと足を進めた。月明かりだけが彼の道しるべだった。
彼がリビングに辿り着くと、そこには一枚の古い写真が落ちていた。それは、かつてこの家に住んでいたと言われる一家のものだった。しかし、その中には見知らぬ顔が一つ。それは、まるで彼自身のように見えた。
彼はすぐにその場を離れ、自室に戻った。しかし、部屋の中に入ると、自分のベッドの上に同じ写真が置かれていた。そして、その写真の中の彼自身の顔は、今度は笑っていた。
絶望と恐怖に満ちた夜が、章男さんを包み込んだ。彼が訪問者なのか、それとも訪問されたのか。その答えは、闇の中に消えていった。
3/17/2024, 7:05:33 AM