ぺんぎん

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きみに、たったひとつ、ささやかないじわるをするために、秋の海にしゃがみこんだことを忘れない。近くでひろったシーグラスを便箋いっぱいに詰めておいた。きみに、それがわたしの骨であるかのように思ってほしかった。ただよう潮くさいにおいをだいて、たまにそれをを枕もとのひかりにかざし、わたしのことをときどき思い出して、胸のうちを痛めてほしかった。

9/28/2023, 1:25:07 PM