記憶のランタン
生きていると、突然どうしようもなく心が沈むことがあるかもしれない。
理由も言葉も追いつかないまま、
「もう無理だ」「どうすればいいんだ」
って思い詰めてしまう瞬間が、誰にだってやってくる。
世界がまるごと真っ暗になって、
自分ひとり取り残された気がして、
前に伸びてるはずの道さえ見えなくなる日が。
でもね、そんなときこそ一度、
そっと後ろを振り返ってみてほしいんだ。
君の背中には、たくさんの灯りが並んでいる。
温かく揺れる小さな炎。
それこそが、君が持っている【記憶のランタン】
そのランタンに灯っている光は、
どれも君自身がこれまでの人生で獲得してきた宝物みたいなものなんだ。
ひとつは、知識のランタン。
本で学んだこと、先生に教わったこと、
誰かがくれたアドバイス、
自分で気づいた小さな答え。
それらは目に見えないけど、確実に君を支えてくれる。
知識は、暗闇を切り開くための武器になる。
もうひとつは、経験のランタン。
うまくいった日も、泣いた日も、恥ずかしかった失敗も、
経験は時々チクチクする。でもその痛みのおかげで、
君は前より優しく、強くなってる。
経験は戦い方を教えてくれる。
そして最後に、思い出のランタン。
夕暮れの帰り道で笑い転げた瞬間、
涙を拭ってくれた友達の手、
木々を揺らす夕方の風、
胸の奥がじんわり温かくなった出来事。
たった一瞬だったのに、時間が止まったみたいに心に残ってる場面。
季節が移り変わろうとも、どんなに歳を重ねたとしても
それは、永遠に揺れる灯火。
思い出は君を動かすエネルギーになる。
君の世界が絶望で塗りつぶされたように思えても、
実際は、真っ暗なんかじゃない。
だって君の背中には、
これまで歩いてきた日々がつくったランタンがたくさんついている。
灯りの数だけ、君は生きてきたってことだから。
その灯りは未来を無理やり照らしつけるような強い光じゃない。
もっと優しく、じんわりと道の輪郭を浮かび上がらせてくれる。
だから暗闇の中でも一歩を踏み出せるようになる。
記憶のランタンは、君が進む道しるべになるから。
11/18/2025, 3:34:45 PM