俺の名前は夏桜ショウ。
俺は今日、大好きな恋人にチョコをプレゼントする。
いつも、ありがとう。の気持をこめて。
最近なんだか冷たくて、あまり話していない。
でも、あいつは俺と恋人だし、俺はあいつのこと
好きだし、なんだか複雑だ。
俺は、バレンタインチョコを渡そうと、
恋人の谷津トウヤの部屋に向かった。
でも、ドアを開けると、そこには最悪の光景があった。
知らない女とイチャイチャしてるトウヤ。
それもキスしようとしている。
だし、女の方は服のボタンが外されている。
トウヤも、シャツを脱ぎかけていた。
『え…?トウヤ…?』
「は!?ショウ?なんで…!」
『こっちが、なんでって言いたいんだけど』
「……っ」
『やっぱ、俺のことどうでもいいんだ。
そりゃ、そうだよな。お前だって、普通の女の子がいい
もんなぁ…!なぁっ!!!』
「違…俺は…っ」
『言い訳なんていらないよ。
ばいばい。もう、別れようか』
正直、別れたくなかった。
俺のことを認めてくれた、唯一の人だから。
でも、俺は絶望に耐えきれず、
外に飛び出した。
「…っ」
女「…トウヤくん…?」
「…うるさい。出てけ」
女「え…?で、でも…!」
「…でてけって言ってるんだ!!!」
女「…はい」
最悪だ。俺は。
ショウを裏切ってしまった。
ショウは、俺がいないと生きていけない。
そんなこと、俺が一番わかってた。
わかって…たんだ。
リビングにいくと
テーブルには、一つのチョコがあった。
それを開けてみると、手紙が入っていた。
〘トウヤへ
いつもありがとう。優しくしてくれて。
俺を認めてくれて。
こんなダメダメな俺だけど、
これからもよろしくね!
大好きだよ、トウヤ!〙
…きっと、俺のことなんて嫌いになったよな。
ごめん、ごめん。
俺は、ひとり、リビングで
ずっと泣いていた。
【バレンタイン】
End
2/14/2024, 11:12:27 AM