授業の一環で今年の抱負を決めて、なぜそれにしたのか、どう心がけるか書かなければいけなくなった。
そしてその提出日が明日。正確には八時間後に迫っていた。
ただし睡眠時間と朝の支度を差し引けば実質一時間弱。
真夜中に、こんな寒くて眠い状態で考えられるはずもない。
抱負と名がつくのだ。そう頭を抱えていれば突如ドアが開いた。
「なだ起きてんの。もう寝なさい」
「宿題がおわんないの」
そう語尾を強めて反論した。
寝れるならもう寝ている。それでも健気に起きているのは学生なりなお悩み故である。
だが母親はやれやれと私の手元を覗き込んだ。
「ならこれしかないでしょ」
私の非難がましい目線をよそに最初の文を書き出した。
「……早く寝ること、って」
たしかにここ最近夜更かしが過ぎるが。
身に覚えがありすぎて反論が出来ないことをいいことにさっさと部屋をでる母親。
だが取っ掛かりが出来たことで続きが書けそうだ。悔しいが時間もない。そう言い訳しながら続きを書いた。
1/2/2024, 4:09:49 PM