2024 8月2日
うざったいくらいの晴天のもとをを歩きながら、君に会いに行った。
君の病室は暗く重い、まるで曇天だ。君は窓の外を眺めている。その姿に光は見られない。こちらを見ずに君は、
「何で来たの。」
と言う。その声は無機質だった。
「病状が回復に向かっている、と先生から聞いて。もう少しいけば、仮退院もできるそうだし。」
「いいの、私はまだここにいたいの。」
その言葉を聞いて、わからなかった、こんな鳥籠のような場所にいる理由が。
「なんでここにいたいの?外は楽しいことがたくさんあるのに?お祭りとか一緒に行きたいよ。」
「私には明るすぎる。だから、ここに1人でいたいの。」
「君は僕にとっての明かりだったのに…。」
「もう、私は君のためにはなれないよ。」
その言葉は聞きたくなかった。
静寂な病室でただ時間がひたすらにすぎていった。
もう、終わりの時間が近づいてきていた。
最後に君に伝えた、
「今度は僕が君に光を灯すよ、君のためになりたいから。」
君は何も言わないし、こちらも見なかった。
僕は病室を去った。明日、もし晴れたらまた来るよと伝えて。
8/2/2024, 2:25:34 PM