「私だけ」なんて言うと、なんだか特別みたいじゃないか。
おれはそんな特別な人間ではない。
会社に行けば、そこにある仕事を淡々とこなす。
家に帰れば、息子となんでもない日を過ごす。
どこにでもいるサラリーマン。
どこにでもいる父親。
「私だけ」なんて特別なものは、どこにもない。
振り返ってみれば、長いようで短い人生だった。
紆余曲折を経て、今のおれがある。
けれども「私だけ」なんて特別なものはない。
誰かが経験しただろう人生を、同じ轍を踏んで体験しているだけだ。
そんな人間に、なにが出来るというのだろう。
7/18/2024, 10:39:10 AM