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どんな物語にもいつかは終わりが来る。

だんだん薄くなっていくページ、

あ、風に吹かれて、飛んでった。

好きなモノへの気持ちも、いつしか薄れて。

断捨離!とか言って今までの物語とさよならしたりね。

――好きだったキャラクターのグッズ
――友達と交わした手紙の束。
――あの人からもらったお菓子の缶、とか。

さよなら、ありがとう。

でも、きちんと思い出は大事に仕舞って、時々こっそり覗くんです。

あぁ、あんなに好きだったなぁ、

そうそう、こんなこともあったよね。

あの人、元気してるかな。
……なんて。

終わってしまうけれど、自分のの中に、きちんと物語が詰まっている。

途中でページが煤けてしまったり、ビリリと破けてしまっても。

「ハッピーエンド」だとか、
「めでたしめでたし」、
「こうして幸せに暮らしましたとさ」

があっても、おしまい、ではなくて。
実は見えないところで、続いてゆく。

もし、命が、終わってしまっても。

人生という、分厚い、分厚い本が閉じられてしまっても。
誰かの心に、残っていたら、片隅に、おいて貰えたら
いいなぁ。って思います。

あんな人がいたよ、
仲良かったんだよね~、
昔、好きだった。

友達、家族、先生、会社の上司、仲間、ご近所さん…

どんな形でも、いい。
名前が分からなくても、顔を思い出せなくても、いい。
生きてちゃ、誰かしらと関わっているんだから。

僕の物語が終わっても、そこから、また物語は始まるだろう。

続きは、きっと、残された誰かが紡いでくれる。

だから、ゆるゆると、生きましょう?

このくらいのお気楽さじゃないと、やってられないわ。

#まだ続く物語

5/31/2025, 1:59:27 AM