会社の窓から外を見ると、昼間だと言うのにやたら暗い。どうやら一雨来そうだ。立ち並ぶビルよりも重量を感じる色合いの雲が空に広がっている。
この夕刻に雨が降るということは、会社を出る時分に止むということは期待薄だ。帰りに寄りたいラーメン屋があったので、少し気分が重くなる。
明日のことを考えるのはいつも仕事の中でのスケジュール調整をするときか、寝る直前の時間帯なのだが、今は明日晴れた場合のことを考える。
明日晴れたら、今日の寄り道を明日の寄り道とするか否か。
しかし、心持ちまでは明日に持ち越せるか自信はない。この、「脂っこいものが食べたい」という欲望が一日経っても維持されるとは想像しづらい。
雨が降っていようと刹那の欲望を満たすために本日強行するか、それとも明日までこの欲望の火を絶やさないはずの自身の性格を信じ明日の予定とするか。
ところで、自信とは自分を信じると書くわけだが、自分を信じるということは今日の自分が明日の自分に丸投げする、ということにほかならないと思う。
つくづく無責任だと思うが、今の自分と明日の自分は別人だと思うのだ。それぞれの自分が其時に抱く気分というのはそうそう同じくするようなものではないだろう。
8/2/2024, 4:30:33 AM