1つだけ
貴方はいつも、そうだった
要望は1つずつ、細かく砕いて私の元に
私に迷惑をかけないための優しさか
頼りすぎを叱られないための悪知恵か
どちらにせよ、今はどうでもいい
私も、1つだけ
貴方に言いたいことが出来たんだ
もしどこかで、貴方らしく生きていたなら
その顔を、小さい体を
私に思い出させてはくれないだろうか
それだけでいい
1つだけ、だ
いつだって構わない
10年後、20年後……死に際だって
いくらでも待つさ
他に貴方に言いたいことは…
あの時貴方の前にいた
地位に溺れ、我を忘れた怪物は
もういないって、ことだ
では、またいつか
4/3/2023, 10:32:07 AM