「祈りの果て」
なにかを強く望むとき人は祈る。それは宗教的なものだけではなく、何かに縋る人もいるだろう。
学生時代、あちこちで集中する静まった空間が生まれる定期考査の時間に私は祈ったことがある。
決して「この問題の答えを教えてほしい」だとか、「目標の点数がとりたい」っといったものではない。
私が祈ったのは「お腹の鳴る音を止めてくれ」というちんけな祈りだ。
だがあの空間ではお腹の鳴る音でさえ大きな音だと感じてしまうような、集中で張り詰めた空気なのだ。
「どうか、神様がいるのならこのくらいの祈りに答えてくれ!答えてくれたのなら神様を信じよう!」
そう心の中で叫んだが、お腹は鳴り止まなかった。
11/13/2025, 11:59:12 AM