君にしっとりと浸されていくじりじりと熱の寄った身体がさあっと冷えて細やかで優しいビニール傘越しの雨音が吐息と、君の震えた声と、交わって重なって雨粒にのまれた肩の冷たさがあとになって追ってくるその感触が痛いくらいに君の形がこびりついた頭は温かい愛情を待って、まっさらな霧のなかで痛みを必死に擦り付けている視界を遮ったのが、涙か雨か分からないくらいにつらい雨だった
5/26/2022, 6:44:59 AM