これは、私が彼に向けて書いた手紙。
お互いに恋愛経験の少ない中で必死に正解を探し続けた。そして、それぞれで導き出した答えは合わなかった、だけのお話。
なんで別々に考えちゃったのだろうね、2人で考えれば、途中式が違っていたらその時にお互いに気付きあえたのにさ。
過ごしていく中で、お互いのことを思ってお互いに苦しめ合った、よくある表現だけど、ほんとこのまんまだったよね
私があなたと出会ったのは偶然だったのかな。けど、偶然にしては出来すぎていたよね。
「よくそんなに映画見れるね。」
2本続けて約5時間ぶっとおしで見続けた君に私は言う。
「そんなことないよ。」
2本目のエンドロールからも目を話さずに君は言う。
1本目はラブロマンスで涙を流していたかと思えば、2本目にはサスペンスでハラハラしている。相変わらずの雑食ぶりに思わず笑ってしまう。テレビ棚の上には計3本のブルーレイが置いてあるから、おそらく今日はあと2時間はテレビの前を独占するのだろう。
初めてのデートで立ち寄ったレンタルビデオ屋さんで私は久しぶりだったものだから、懐かしいなと棚を眺めていると、向こうの棚から10本以上のブルーレイを山積みにして運んできた君を思い出す。前から映画が好きなのは知っていたけれど、流石に吹き出してしまった。
3/19/2024, 5:20:27 PM