あほ

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~ここではないどこかへ~












此処では無い何処かへ。ずっと行きたいって思ってる。今の状況から、脱したくて、でも動く元気が無くて。ひたすら気持ちだけが高まるだけ。



不登校になってから、家が変わった。家族が変わった。変えてしまったのは他でもない私で、ずっと逃げたかった。逃げることしか知らなかった。出来なかった。

小さい時からそう。私は物事の全てから逃げていた。すんなり動ける人形ではなかった。長女だから、親の言うことは全て聞いて、その通り動かなきゃ行けないのに。
私は環境に恵まれていて、親も元気、可愛い弟妹もいて。学校で本気のいじめに遭った事は無く、部活もそれなりに楽しかった。高校も、自分の偏差値から考えると奇跡みたいな所に受かった。その学校の偏差値が物凄く高いという訳では無いけど。





そんな、まっすぐ上手に歩けていたら平和な人生を、そこそこの人生を歩んで社会に出て行けたのに、私はそれを壊した。自らレールから外れた。我慢しなかった。耐えようとしなかった。逃げた。学校という苦痛から。



自分でも思う。私は馬鹿なのだと。周りの言うことを聞いて、その通り動いていたら、今頃何処かの大学生になっていただろう。迷惑をかけない生き方を知らないから、馬鹿の一つ覚えのように、というか一つ覚えで逃げた。何時でも。何処でも。逃げられる分だけ、逃げ続けた。














……なんで、人形になれなかったかな。個性なんて要らない日本で、周りに合わせとけばなんとでもなるこの社会でどうして自ら合わせるのを拒んだんだろう。後悔はして居ない。ただ、ごめんなさいとしか思わない。

言うこと聞けなくてごめんなさい。高得点取れなくてごめんなさい。コンクールでいい結果が出なくて調査書に書けるものが無くてごめんなさい。弟妹のいい手本になれなくてごめんなさい。こんなのが一人目でごめんなさい。恥さらしでごめんなさい。失敗作でごめんなさい。

生きててごめんなさい。











私が行きたい場所は、何処までも遠い場所。誰も見たことの無い、何も無い場所。──────はやく、はやく、いかなきゃ。逝きたいな。

6/27/2022, 5:18:06 PM