あの時は怖かったなぁ。
雨が降ってて
私は傘をさしていた。
それは不幸中の幸いと言える程
私の身を守る強力なお守りだった。
同じ登校班で友達のNちゃん。
そしてNちゃんのお兄さん2人。
その日は…確かお兄さんに呼ばれたんだと思う。
Nちゃんの家の裏の道。人は1人も通らない。
それなりに声が響く場所だったが生憎その日は雨。
いくら泣いても分からない。
なぜかは分からない。
だが
2階の窓から3人揃って顔を出したかと思うと
突然BB弾を打ってきた。
何度も 何度も
やめてと何度も泣き叫んだ。
でも雨で何も伝わらない。
しゃがみこみ、傘で身を守る。
傘の隙間から跳ね返ったBB弾が当たり
痛いと何度も訴えた。
そんな状況で雨のことなんか気にする余裕もなく
冷たい雨が体に降り注いだ。
途中で下のお兄さんが様子を見に来て
「おい泣いてるぞ!やめてやれよ」
なんて言ってくれた。
すごく嬉しかったなぁ。
でも結局その日は上のお兄さんの気が済むまで
打たれたっけ。
私の家から1分も離れていないNちゃんの家。
その1分足らずの時間で涙を流した。
家に帰ると母に話をして
たくさんギュっとしてもらった。
顔 腕 足
いくつかの場所にアザができていた。
よく見ると傘にも穴が空いていた。
今でこそ思うことだが
傘がなかったら全身痣だらけだっただろう。
雨は大嫌いだが
その日ばかりはが降っていてよかったと思う。
そしてその日から徐々にN兄妹からの嫌がらせは
エスカレートしていき
最終的にクラスの女子全員を敵に回すこととなる。
そんな小学1年生の
地獄の始まりの日であった。
3/25/2025, 2:38:23 PM