恋人じゃないのに、恋人の真似事のようなことをした。
くだらないことで電話して、映画を見に行ったり、今日のようにイルミネーションを白い息を吐きながら眺めたり。ただやっぱり周りのカップルと違うのは、寒いなか手を繋いだり温め合ったりという触れ合いがないだけ。それがもどかしくて、だけどこの関係を壊したくなくて。蓋を閉めていた気持ちが会う回数が増えるたびに溢れそうになる。
だからわたしは勇気を出して言ったのだ。
「好きです。返事は今日じゃなくていい…けど、もしわたしを少しでも好きだと思ってくれてるなら、この場所で明日も待ってます」
上目でそっと見つめれば、驚いたように目を見開いた彼が映っていた。
「俺も同じこと言おうと思ってた」
『この場所で』
2/11/2026, 11:17:05 AM