青くてさ、薄暗くて、でも暖かくて。
顔の見え無い貴方とベッドで過ごすのが日常らしくて、確かに触れられていたの。身を持って覚えているわ。本来なら見知らぬ相手、ましてや顔の見えぬ相手盍に身体を委ねた事実は不快に感じるだろう。
然し私に嫌悪感は無かった。寧ろ其れを愛好していた。愛されていた。愛していた。
そんなに思う程時間も経たずに其れは終わっていて、幸せな気分だった。
余りにも刺激的で、官能的なのに、顔の見えない貴方を目を覚ましたあとですら求めた。
思い返す程に死にたいと思えた。貴方を想えた。
満たされた私の顔。貴方はと伺ったはずの記憶は切傷のように消えていた。
愛してと言わんばかりの胸の高鳴りは、
たった一夜の夢物語。
--《こんな夢を見た》
1/23/2023, 10:34:05 AM