ぺんぎん

Open App

熱がほどけていく、瞬く間に絆されていく
一晩で愛を交わした
喪失と強欲に頭はぱんぱんになって
部屋の片隅に射し込んだ朝日がなんだか痛くてひりひりする
水を胃の奥に流し込む、後味はうんと苦い
枯れきって、淀んで、濁ったはずの瞳から
突然、あたたかくて美しい雫が溢れおちた
ぐしゃりと顔を歪めた、顎の辺りで交差した涙がむず痒い
きっと弾けるような愛だった、でも今でも好きだった

5/15/2022, 10:34:46 PM