私はとうとうタイムマシーンを開発したぞ!
長い年月を費やし幾度の困難を乗り越えようやく完成した。異様な形の機械は私の人生の集大成なのだ。
これから私の新しい人生が始まるのだ
私は興奮と緊張が張り詰め、更にはボタンを押そうとする手が震えだす。
このマシーンがあれば過去も未来も好き放題だ。
辛かった。このマシーンを作るのに誰も信用出来ず、孤立し全てから逃げたのだ。それでもやはり人間それでは駄目なのだと悟ってしまった。
だから人生をやり直すのに丁度良いかもしれない
そう思っていた時だった。
やめろ
男のしかもか細い声が異様に耳に刺さった。
振り向いた先に声の主らしき人物が立っていた。
誰だ!?
姿を見せた男はみすぼらしい格好をした老人だった。
しかしその顔には見覚えがあった。
私はお前だ
何しに来たんだ!?お前は今頃幸せを掴んでるはずではないのか!?
過去や未来を変えても私は変わらなかった。
まさか、そんな筈はない!? 今まさに新しい人生を始めようと決心したばかりなのに、どうしてだ!?
私はお前の人生のやり直しに来たのだ...
1/23/2024, 3:44:41 AM