紗王 しゃおう

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だから、一人でいたい。
葛葉「俺は昔からとても病弱だった、急に倒れては家族に心配をかけ、友達にもお見舞いにわざわざ病院まで来てもらっていた。申し訳ないなと思いながらも意外と楽しくやっていた。そんな中父の会社が倒産し、叩かれ、ついに父は自殺をしてしまった。そこから母は変わってしまった。ギャンブルや酒、煙草、男にどっぷり浸かってしまった。辞めてくれと頭を下げてもあんたら私の人生が崩壊した気持ちが分かんのか?もう終わりなんだよ!後戻りなんかできねぇんだよ!と、兄が必死にバイトをして俺の飯や学校にあててくれてるのを知った時なんて子育てしたときの恩だと思って私に全部送れと、金を奪い取った。そんな苦しい中俺は倒れた。兄は心配し、俺を病院に連れてってくれた、結構な入院費料だった。あるとき母が病院に来たと思ったら、お前が居るだけで金が消えてく兄も苦しんでいる、邪魔だ死ねと暴れた。兄は必死に止め、大丈夫邪魔なんて思ってないと言ってくれたが俺の心には母の言葉が深く刺さり抜けやしなかった。その日病院をぬけ出し近くの手入れされてない森で首つり自殺をした。俺は行方不明扱いになった。ずっと探してくれていた兄もいつしか諦め俺を探さなくなった。それでも今も懸命に俺を探してくれているやつがいる、お見舞いに毎日来てくれた、親友であり相棒でありライバルの叶だ。」
叶「葛葉~、おい!返事しろよ…
お前が居なくなってから1ヶ月経ったよ、お前が居ないと日々が楽しくないよ…出てこいよ」
葛葉「ごめんな叶、俺、もう死んでんだ。でもそれを言おうとは思わない何故なら俺が死んだと知ったらお前は俺を追いかけ、死ぬからだ。お前をよく知ってるから分かる。俺は死んで欲しくないよ…叶ぇ…。」
葛葉「だから」
葛葉「だから、俺は一人でいたい」

7/31/2023, 11:08:14 AM