「ねぇ、この星座見ながら願い事を10回唱えると必ず叶うらしいよ。」
彼女は、゛星座の願い ゛と書いてある雑誌の1部を僕に見せながら瞳を輝かせていた。彼女とは、夜会うこともあったが空をメインに見たことは…、よく考えるとなかったかもしれない。
だか、よく雑誌を見てみると小さく注意点が書いてある。
1.願いが叶う星座は、年に1回出るかもわからない。
とてもじゃないが、「ランダム」だ。
2.恋に関係する願い事の方が叶う確率が高い。
※願い事に関する相手がいる場合、その人の隣で願い事を唱えること※
「難しそうな内容だね…笑」
「うーん、、かもね…笑」
「でも、なんで?」
「どうしてもお願いしたいことがあるの!」
「なになに!笑」
「秘密!!」
その雑誌を見てからだろう。
毎日の夜、彼女と空を見上げるのが週間になっていたのは。
「なかなか見れないものなんだねぇ。」
「だな。まぁ、まだ1週間だしまた明日みてみよ。」
「うん!」
そう、言いながらあれから3年半。
未だにその星座を見れていない。
また今日も、夜の空を見つめる。
彼女とは、しばらく会えていない。
理由は、正直僕もわからない。彼女を家まで送って行ったきり会えていないのだ。連絡すらもまともに取れていない。
(今日も星座は見えないな。)
゛また明日 ゛
プルルルプルルル
着信音が鳴ったのは夜中の11時すぎだった。
相手は、彼女の「母親」からだ。
「もしもし、あの子について話したいことが…」
「……えっ?…」
夢なのか…?
時が止まったかのように体が1ミリも動かなかった。
夢か…?いや、夢であってくれ…
ダメだ。 これは 現実 だ。
あれからまた1年。
毎日が全てが光のない真っ暗な日々に変わった。
だが、夜に空を見上げるのは変わらなく続けている。
今日も、夜空を見上げてみた。あれ?どこかで見たことある気がする。もしかして…
パラッ
この星座だ…!
急いで、願い事を10回唱える。でも、注意点には、
「願い事に関する相手がいる場合、その人の隣で唱えること。」と書いてあるのを思い出した。
その瞬間、僕は、膝から崩れ落ちてしまった。
なんで…?なんで今なんだ。
゛君に会いたいよ ゛
10/5/2024, 12:54:55 PM