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貴方と私は「蝶」と「花」。
その場から動けない私を求めるように、貴方は何時もここに来る。
毎日毎日私の元へ来ては、私のミツを吸って帰って行く。
そんな貴方を、何時しか嫌いになってしまっていた。
何も与えられることのない私から、貴方は毎日吸い取って行く。
私には何もないのに、何も残らないのに。
前は好きだった貴方の笑顔が、今や憎くて仕方がない。
けれど、貴方はきっとそんなことは知らず、また私の元へやって来るのでしょう。
ねぇ。知ってる?私ね、もうすぐ枯れるのよ?
もうすぐ、貴方に会えなくなるのよ?
そう言ってしまえば楽なのに。何故か貴方を目の前にすると、言葉が出ないの。
言おうとすると、心が苦しくなるの。
嗚呼、どうして今気が付いてしまうの。
どうして、今の今まで憎たらしかった貴方に、会いたくなってしまうの。
嗚呼、これが「恋」ってものなのね。
これが、貴方が私に熱弁していたものなのね。
ごめんなさい。私、貴方が好きよ。でもきっと、言えぬままなのね。
ごめんなさい。
ごめんなさい。

美しい「蝶」の貴方は、最後まで美しく生きて。

8/8/2023, 4:16:51 PM