帰りの電車で珍しく座れて、ついうとうとしてしまった。
…ハッ、やべ!
気が付くと電車がホームに停まってて
既に人が乗り込んで来ている。
待って!降りる!降りる!
すいませーんと人波に逆らって何とかドアに向かうが
あと一歩間に合わず無情にも扉は閉まった。
ちょっと間があって動き始める電車。
あー、見慣れたホームが遠ざかっていくーくーくー…
扉の前で立ち尽くす。
降り損なった一連を目撃した方達の痛い視線を
何気ないふり出来るほどの肝は持ち合わせていない。
後ろが向けない。
次の駅到着までガラスに映る残念な自分の顔を凝視して
いたたまれない時間をやり過ごした。
(何気ないふり)
3/31/2024, 5:08:31 AM