【雨に佇む】
冷たい雨が全身を濡らす。校舎から同級生達が心配そうにこちらを見ているが豪雨に落雷。彼方はそうそう近寄れず、此方は様子がろくに見えなきゃ声なんて聞こえもしない。そんな危険な天気の中、どうして突っ立っているのかって?希死念慮に近しいもの。こうしている時にだけ素になれる。風邪を拗らせて死んでしまえばいい、雷に打たれて死んでしまえばいい、体温低下で死んでしまえばいい。自暴自棄。どうしようもない悲しみを抱えている。だが、泣きたくても泣けない。だから、涙の表現に用いられる雨に打たれる事で擬似的に泣いているともいえる。正気じゃない。マトモじゃない。分かってる。でも、やめられない。寒さで体力が減っていくが気持ちがほんの少しだけ楽になるんだ。割に合っているか。そう問われると効率は最悪だと答えられる。この感情を気象で隠さずに表に出せたら救われるのに。
8/27/2024, 10:04:46 AM