紫紀

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きみに会いたくて。



ただ、ひたすらに走った。

足が折れそうなくらいに。

心臓が爆発しそうなくらいに。




もう一度、頭を撫でて欲しくて。

もう一度、抱き上げて欲しくて。

もう一度、名前を呼んで欲しくて。




きみに会いたくて。



ただひたすらに走った。

折れる足はもう無いけれど。

爆発する心臓はもう無いけれど。



きみにはもう僕の姿は視えないけれど。

きみにはもう僕に触れる事は出来ないけれど。

ぼくはずっときみの傍にいるよ。



ありがとう。

ぼくを見つけてくれて。

ぼくに名前をくれて。

ぼくを愛してくれて。




またいつかどこかで、きみに巡り逢えますように。


1/20/2024, 3:17:32 AM