日月

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私はなんて出来損ないなニンゲンなのだ。

絡まったパソコンのコードを鞄にしまう。

〝お疲れ様でした〟

私。

生温い空気が私を解放させる。

三秒の無。

身体に取り込まれる深い酸素に全身が震える。

私は夕陽と暮れながら俯き歩いた。

あれ、あんなところに店なんてあったっけ。

店の手前に置かれた緑の生きものたちと目が合った私は足を吸い寄せられた。

一際輝くミニバンブー。

今は一人が寂しかったから、一緒に帰った。

私の左手にはイキモノがいる。

なんだか心がジワっとした。

そうして私はベッドサイドにミニバンブーを飾る。

まあいっか。

お前も生きてるし、私も生きてる。

堂々と背筋を伸ばしたバンブーが誇らしげに私を見ている。

明日も明後日も枯らさずにね。

自分がちょっと誇らしく思えた。



8/16/2023, 3:40:01 PM